空挺部隊向けのGクラス 新型「カラカル」公開 3.0L直6ディーゼルで最高出力252ps ラインメタル
公開 : 2022.06.16 18:25
ヘリコプターでの空輸を想定した空挺車両「カラカル」が登場。最新のメルセデス・ベンツGクラスをベースに、高い機動性と汎用性を特徴としています。
空挺部隊向けにカスタム 車重は約5トン
ドイツの兵器メーカーであるラインメタル社は、メルセデス・ベンツGクラスをベースとした新型の空挺車両「カラカル(CARACAL)」を発表した。6月13日からパリで開催中の防衛・安全保障見本市ユーロサトリ2022で公開されている。
メルセデス・ベンツおよび装甲車を手掛けるACS(アーマード・カー・システムズ)社との提携により開発された、空挺部隊や特殊作戦部隊向けの四輪駆動車である。
最新のGクラスをカスタマイズし、高い機動性と汎用性、軽量設計、そして銃弾や地雷からの防護性能を特徴とする。最高出力252ps(185kw)、最大トルク61kg-mの3.0L直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載し、4900kgの車体で140km/hの最高速度を実現している。
CH-47チヌークに2台積載可能
サイズは全長4700mm、全幅1900mm、全高1850mm。ヘリコプターでの空輸を想定したコンパクトな設計で、CH-53KキングスタリオンやCH-47Fチヌークの貨物室に最大2台まで積載できるほか、機体下に吊り下げることも可能だ。
2種類のホイールベースを用意し、車体上部はACSによるモジュール構造となっているため、兵員輸送から医療支援、補給など幅広い任務に対応することができる。リングマウントにより、標準的な歩兵火器やATGM(対戦車誘導ミサイル)などを搭載可能。オプションで防弾パネルなども追加できる。
カラカルは2023年から本格的な生産が開始される予定で、ラインメタルによる20年以上のフルサポートが受けられるという。
ユーロサトリ2022は、6月13日から17日までパリで開催される。ラインメタルは、「Move – Sense – Strike」をモットーに、カラカルをはじめ複数の製品と活動内容の一部を展示している。