ついに復活 伝説のインプレッサ22B、レストモッド公開 忠実に再現された外観に最新技術搭載
公開 : 2022.06.21 00:25
スバル・インプレッサ22Bが、英国のプロドライブ社の手によりレストモッドとして現代に復活。2.5L水平対向ターボで405psを発揮します。
伝説のスバル車復活 価格は7000万円超
1997年の世界ラリー選手権(WRC)でマニュファクチャラーズタイトルを獲得したスバル・インプレッサ22Bが、限定生産のレストモッドとして現代に復活した。
1990年から2008年までスバルのワークスラリーチームを運営していた英国のモータースポーツ会社、プロドライブが手がけたもので、「P25」と名付けられている。
インプレッサ22Bのスタイリングを承継しつつ、構造と足回りの設計をほぼ完全に一新し、「今日のインプレッサの姿を再構築した」としている。
2ドアモデルである初代インプレッサWRXをベースに、劇的な進化を遂げながらも、ファンに愛されるオリジナルの精神を忠実に再現した。生産予定台数はわずか25台。英国での販売価格は46万ポンド(約7600万円)から。
英国では、スバル・インプレッサ22Bは1999年に16台しか正規輸入されていない超希少車で、1年ほど前に走行距離7万9000kmの個体が17万1000ポンド(約2800万円)で落札されたことがある。
最高出力405ps 車重1.2トン以下
エンジンの排気量は2.2Lから2.5Lになり、最高出力405ps、最大トルク61kg-mに増強された。ヘリカルカットギアを採用した6速セミATを搭載し、わずか80ミリ秒での変速が可能だという。
エンジンは、スバルBRZやトヨタGR86に搭載されている最新世代ボクサーエンジンをベースに、ギャレット製の大型ターボチャージャー、高性能インタークーラー、アクラポビッチのチタン/ステンレススチール製レース用エグゾーストシステムを組み合わせている。
シリンダーライナー、ピストン、コンロッド、バルブトレインもすべて特注品だ。
プロドライブによると、車両重量は1200kg以下に抑え、「WRC譲り」のローンチコントロールとアンチターボラグ・システムにより、0-100km/h発進加速はわずか3.5秒を達成するという。
トランク、ボンネット、ルーフ、シル、サイドミラー、クォーターパネルにカーボンコンポジットパネルを使用するほか、軽量のリチウムイオンバッテリーも採用している。また、タイトなレースシートもオプションで用意されている。
オリジナルに忠実な設計 今週末にも一般公開
足回りとしては、フロントとリアにマクファーソン式サスペンションを採用し、「1770mmのワイドトレッド用にキャンバーとジオメトリーを最適化するチューニングが可能」だという。
ブレーキはAPレーシング製を採用。フロントには6ピストンキャリパーを備えた380mmのベンチレーテッドディスク、リアには4ピストンキャリパーの350mmディスクを装備する。プロドライブが自社開発した19インチアルミホイールには、ブリヂストンのポテンザタイヤが装着される。
インテリアはまだ明らかにされていないが、ダッシュボードは「データロガー付きのフルワイド高精細マルチページディスプレイ」になっているという。しかし、すべてが最新のデザインというわけではなく、レザー、アルカンターラ、カーボンを組み合わせ、「1990年代後半のインプレッサのインテリア」を再現しているとのことだ。
後部座席は、購入者の希望に応じて、部分的なロールケージに交換することができる。
P25の実車は、6月23日から英国で開催される自動車イベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で一般公開される予定だ。その際にインテリアの詳細も明らかになるだろう。