スズキ・ジムニー 5ドア仕様、欧州導入か ハイブリッド採用の可能性も

公開 : 2022.07.08 17:45

要望の多かったスズキ・ジムニーの5ドア仕様に、実現の可能性が見えてきました。エスクードと同様のハイブリッド・システムを搭載すると考えられます。

ジムニー待望のロングホイールベース車

スズキ・ジムニーの5ドア仕様のプロトタイプが、欧州で目撃された。電動パワートレインを搭載して発売される可能性がある。

スズキ・ジムニーは、企業平均CO2排出量に悪影響を与えるとして、2020年に欧州市場での販売を終了した。その後、排ガス規制が比較的緩い商用車として、2人乗り仕様が導入されている。

欧州で目撃されたスズキ・ジムニーのプロトタイプ。標準より大幅に長いホイールベースが特徴的。
欧州で目撃されたスズキ・ジムニーのプロトタイプ。標準より大幅に長いホイールベースが特徴的。    AUTOCAR

今回欧州で目撃された車両は、現行の2ドアよりも大幅に長いホイールベースを持っており、5ドア仕様の可能性が高い。また、エンジンを切って走る姿も確認されていることから、何らかのハイブリッド・システムが搭載されるものと考えられる。

スズキは現在、欧州市場でハイブリッド車のみを販売しているため、ジムニーが再導入されるとなれば電動化は大いに有り得る選択肢だ。

欧州価格は300万円オーバーか

欧州向けのジムニー5ドア仕様には、スズキ・ビターラ(日本名:エスクード)と同様のハイブリッド・システムを使用することが予想される。ビターラには、最高出力129psの1.4Lターボガソリンのマイルドハイブリッドと、115psの1.5Lストロングハイブリッドが用意されている。

販売終了前のジムニーは、日本市場のジムニー・シエラにあたるもので、最高出力102psの自然吸気1.5L 4気筒ガソリンエンジンを搭載し、CO2排出量154g/km、燃費15.2km/lとなっていた。

欧州で目撃されたスズキ・ジムニーのプロトタイプ。内装などは現行とほぼ変わらないようだ。
欧州で目撃されたスズキ・ジムニーのプロトタイプ。内装などは現行とほぼ変わらないようだ。    AUTOCAR

欧州市場再導入にあたり、環境規制に適合させるだけでなく、リアドアを採用することで、より競争力を高めることができる。ダチア・ダスターやフォードフィエスタ・アクティブ、トヨタヤリス・クロスのようなライフスタイル志向のクロスオーバーに対抗するには、実用性を高めることが必要だろう。

ホイールベースは標準の2550mmから300mmほど延長され、全幅と全高は変更されない見込み。

価格としては、2019年に欧州で発売された乗用車仕様が1万5879ポンド(約260万円)から、商用車仕様が現在1万9999ポンド(約320万円)なので、大型化・電動化された新型車は2万ポンドの壁を突き抜けると予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事