新型トヨタ・クラウン、第1弾「クロスオーバー」を解説 価格/サイズ/内装は?

公開 : 2022.07.16 05:45

トヨタが「新型クラウン」を発表。4つのボディのうち、秋に発売される「クラウン・クロスオーバー」のデザイン/内装/スペック/燃費を解説しましょう。

フルモデルチェンジで、4車種が登場

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

7月15日。トヨタが新型「クラウン」を世界初公開し、その第1弾として「クラウン・クロスオーバー」を本年秋ごろに発売すると発表した。

クラウンは、トヨタ独自の国産技術で作り上げた初の量産型乗用車として、初代が1955年に誕生した。

新型クラウンは、4つのボディスタイルが登場する。第1弾が、ここで解説する「クラウン・クロスオーバー」だ。
新型クラウンは、4つのボディスタイルが登場する。第1弾が、ここで解説する「クラウン・クロスオーバー」だ。    神村聖

従来型は2018年に発表された15代目で、最近のクルマのモデルサイクルを考えると本来はマイナーチェンジの時期なのだが、豊田章男社長からダメ出しがあったという。

そして「クラウンとは?」「セダンとは?」を再考した結果、クラウンの「革新と挑戦」のDNAを受け継ぎつつ、ユーザーの多様な価値観やライフスタイルに寄り添う、4つのバリエーションを持った新時代のフラッグシップとして刷新された。

今回発表された4バリエーションは、セダンとSUVを融合させた新しいスタイルの「クロスオーバー」、エモーショナルな雰囲気を持ち、運転しやすいパッケージとともにスポーティな走りを楽しめる「スポーツ」、新たなフォーマル表現とともにショーファーニーズにも応える「セダン」、大人の雰囲気で余裕のある走りを持つ機能的なSUV「エステート」となる。

このうち、クロスオーバーは前述のように発売の予定時期が判明。残りの3バリエーションも、1年半以内には販売が始まる。したがって、今回クロスオーバー以外のバリエーションは外観が公開されただけだ。

では、これまでの概念にとらわれない、新たな価値を提供するというクラウン・クロスオーバー(以下、クロスオーバー)の概要を紹介していこう。

サイズ、従来型からどう変わった?

クロスオーバーのボディサイズは、全長4930×全幅1840×全高1540mm。ホイールベースは2850mm。

従来型より全長は20mm長く、全幅は40mm幅広く、全高は75~85mm高く、ホイールベースは70mm短い。サイズ的には車高が高くホイールベースが短くなった以外は大きく変わらないが、スタイリングはまったく異なるものとなった。

クラウン・クロスオーバーの車体後部。
クラウン・クロスオーバーの車体後部。    神村聖

外観は、スタイリッシュなクーペライク・シルエットと、力強さを感じさせるリフトアップスタイルを組み合わせ、流麗さとダイナミズムを両立させた。

ヘッドランプとテールランプは、いずれも左右に一直線につながる造形で、キャラクターラインに頼らず面の抑揚で質感を表現したサイドビューなど、シンプルでありながら鋭さと雄大さを兼ね備えたデザインだ。灯火類には全グレードでLEDを採用し、上級グレードではオートレベリング機能やヘッドランプクリーナーも備える。

また、上級グレードでは従来のセダンの常識を打ち破る21インチという大径タイヤ(225/45R21)を採用。

ボディ構造の工夫により、ボディ側面近くまで外側に張り出した足まわりと、ボディとタイヤの隙間のバランスも徹底的に吟味したことで、セダンでもSUVでもない、踏ん張り感のある力強いスタイルを実現している。

記事に関わった人々

  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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