史上最速の市販車 ブガッティ、シロン・スーパースポーツ300+の生産終了 30台限定モデル
公開 : 2022.07.25 06:05
2019年、490.484km/hという最高速度を記録し、世界最速の市販車となったブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+。限定30台の生産が終了し、すべての顧客への納車が完了しました。
世界記録を打ち立てた「市販車最速」のハイパーカー
ブガッティは、シロン・スーパースポーツ300+のすべての納車を完了したと発表した。世界30台の限定生産が終了したことになる。
2019年に初めて公開されたシロン・スーパースポーツ300+は、ドイツ・エーラ=レッシエンにあるフォルクスワーゲン・グループのテストコースで490.484km/h(304.773mph)という記録的なスピードを達成し、市販車として最速のクルマとなった。
カーボンファイバーむき出しのボディには、2010年に市販車最速を記録したブガッティ・ヴェイロン・スーパースポーツ・ワールドレコードエディションへのオマージュとして、オレンジ色のアクセントが施されているのが特徴だ。
エンジンは、ブガッティ・シロンに搭載されている8.0L W16の改良型が搭載されている。約100psの出力向上を果たし、最高出力1600psを発揮。ロングレシオのトランスミッションにより、最高速度も420km/hの制約から開放され、480km/hを超える。
エンジン、パワートレイン、トランスミッション、ターボチャージャーの改良のために新しい熱管理システムを導入し、ソフトウェアもチューニング。また、全長を25cm延長したロングテールデザインを採用し、空力的な失速を40%以上低減させている。
ブガッティ・オートモービルズのクリストフ・ピオションCOOは、次のように述べている。
「ブガッティの長い歴史の中には、その時代を象徴するようなクルマが存在します。タイプ35はモーターレースを一変させ、タイプ41ロワイヤルは華やかさを再定義し、タイプ57 SCはデザインの新しい基準を打ち立てました。そして今、市販車では不可能と思われていたスピードを実現したシロン・スーパースポーツ300+があります」