歴代初の電動化? 新型フォード・マスタング 9月初公開 V8ハイブリッド搭載か

公開 : 2022.07.29 19:05

フォードは、7代目となる新型マスタングを9月の北米国際オートショーで披露すると発表しました。V8に電気モーターを組み合わせたハイブリッドモデルとなる可能性があります。

アメリカン・スポーツカーの代表格 7代目へ

7代目となる新型フォードマスタングが、9月に発表される。58年のマスタングの歴史の中で、最も根本的な改革が行われる予定だ。

現在販売されているクルマの中で最も長い歴史を持つ(そして歴史的に最も売れている)マスタングの新型は、9月14日にデトロイトで開催される北米国際オートショー(デトロイト・オートショー)で初公開される。

次期フォード・マスタングのプロトタイプ
次期フォード・マスタングのプロトタイプ    AUTOCAR

以前、カモフラージュをまとったプロトタイプが目撃されたが、マスタングの特徴的なシルエットと筋肉質なデザインを引き続き採用することは明らかである。フロントとリアのライト形状やシャープなフロントグリルなどが確認できるが、新型を現行モデルと最も明確に差別化するのは、パワートレインの変化だろう。

トレードマークのV8ガソリンエンジンを中心としたハイブリッド・システムを導入することで、歴代で初めて電動化を果たすと予想されている。

電動SUVのマスタング・マッハEと一緒に販売されるであろう新型マスタングは、現行の自然吸気5.0L V8エンジン「コヨーテ」を継承しつつ、排出ガス低減と出力向上、ゼロ・エミッション走行を目的に2基の電気モーターを搭載すると考えられる。この新しいパワートレインの存在は、2017年に特許出願の際に示唆されていた。

特許申請書によると、モーターはパンケーキ型で、エンジンとは直結していないとのこと。2基のモーターはそれぞれ減速ギアを介して車輪を駆動し、「加速を高め、タイヤスリップを減らすために、トラクションを増加させる」四輪駆動システムの一部になることになるという。

モーターの動力は、V8のクランクシャフトで稼働するスターター・ジェネレーターから得ており、重量とスペースを消費するトラクションバッテリーが不要になるとのこと。

新型マスタングは四輪駆動となり、V8は後輪を、2基の電気モーターは前輪を駆動するだろう。EVモードでは電気モーターだけで走行し、ダイナミックな走行シーンではガソリンエンジンとともに駆動するように設定されるはずだ。

さらに、特許申請書によると、モーターをエンジンのオイルパンの反対側に直接取り付けることでスペースを節約し、それぞれ独立して動作させることで、フロントアクスルにトルクベクタリングを導入することが可能になるようだ。

フォードの広報担当者は、現段階では新型マスタングの詳細についての言及を避けている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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