DS 3にハッチバック復活か プレミアム志向の小型EV 可能性否定せず
公開 : 2022.08.05 18:05
フランスの高級車ブランドDSのトップは、DS 3クロスバックの改良に伴い、かつての3ドア・ハッチバックが復活する可能性を示唆しました。ただし、SUVブームの中で小型車を売る難しさについても言及しています。
3ドアハッチ復活? 小型車を売る難しさ
フランスの高級車ブランドDSは、クロスオーバーのDS 3クロスバックのモデルチェンジ計画を進める中で、新たに小型のハッチバックが導入される可能性があるとしている。
現在のDS 3クロスバックは、成長を続けるBセグメント・クロスオーバーに参入するため、2019年にハッチバックのDS 3(当初はシトロエンから販売)に代わるモデルとして登場した。
しかし、DSのベアトリス・フーシェCEOはAUTOCARの取材に対し、ハッチバックは「成功」したモデルだとし、復活の可能性を否定しなかった。
DSは、2024年以降に発売する新型車をEVのみにする計画だ。そのため、DS 3が復活するとしたら、親会社であるステランティスのSTLAスモール・プラットフォームを使用し、電動パワートレインを搭載することになるだろう。
フシェCEOは次のように語っている。
「DS 3のリニューアルに取り組んでいますが、『リニューアル』といっても、今のクルマをそのままリニューアルするわけではありません」
「リニューアルする目的は、『すでにお客様がいて、新しいクルマを提案したい新たなお客様もいる、そのためにはどんな商品がいいだろうか』というものです」
「これまでやってきたことを生かす必要がある。これが、当面の考え方です」
しかし、小型車の開発・販売にはリスクが伴う。1台あたりの生産コストが比較的高いため、販売価格は高くなる傾向がある、とフシェは指摘。また、業界のトレンドに逆行することになるので、市場が何を求めているかを見極める必要があるとも述べた。
フォードやホンダをはじめとするほとんどのメーカーは、小型車から、より人気のあるクロスオーバーや大型のSUVに重点を移している。
「高級車市場を見ると、大型車よりも小型車を売る方が難しいのです。大型車にはステータス性があり、価格相応のボリュームもあるからです」
「しかし、小型車になると、これは難しい。高級車ブランドでありながら小さなクルマを売るというのは、難しい方程式です」