キア最大の電動SUV 新型EV9、プロトタイプ発見 自動運転にFODも 2023年欧州発売予定

公開 : 2022.08.10 06:25

キアは欧州向けの新型電動SUVとして、EV9を開発中。そのプロトタイプが公道で目撃されました。BMW iXやメルセデス・ベンツEQE SUVなどと並ぶ大型のEVで、キア独自の技術や価格帯を実現すると思われます。

欧州最大級の電動SUV 2023年デビュー

キアは、来年欧州で発売予定の大型電動SUV、EV9の開発を進めている。今回、そのプロトタイプが欧州の公道上で目撃された。

新型EV9は、キアにとってこれまでで最大の欧州向けモデルとなり、ラインナップでは最上位に位置することになる。

新型キアEV9のコンセプトモデル
新型キアEV9のコンセプトモデル    キア

今年初めにはコンセプトモデルが公開され、キアは高級SUVの購買層をターゲットとすることを明かした。サイズとしてはBMW iXメルセデス・ベンツEQE SUVなどと並ぶことになるだろうが、価格帯は大きく異なるはずだ。しかし、そのサイズゆえに、大量に売れるとは期待されていない。

自動運転技術にコネクテッド機能も充実

目撃されたプロトタイプは、デザインを隠すためにカモフラージュされていた。キアの欧州デザインチーフであるグレゴリー・ギヨームは、「コンセプトモデルと市販車のデザインは近い」と述べているが、Bピラーレスなど斬新な構造は反映されないと見ていいだろう。

プロトタイプでは、サイズ感、ワイドなフロントエンド、ヘッドライト形状などを見ることができる。

新型キアEV9のプロトタイプ
新型キアEV9のプロトタイプ    AUTOCAR

ホイールベースは3100mmと長く、キアのE-GMPプラットフォームで実現できるサイズとしては最大であることがわかる。また、E-GMPは800Vのバッテリー電圧に対応し、最大350kWの急速充電を可能にする。

欧州では、デュアルモーター/四輪駆動の上位モデルと、シングルモーター/後輪駆動のエントリーモデルの2種類を投入する見込み。

重要な点は、キア初の自動運転技術「オートモード」を搭載することだ。また、無線によるソフトウェアアップデートとフィーチャーオンデマンド(FOD)の利用にも対応するなど、先進技術を盛り込んでいる。

キアは、将来的にFODをビジネスモデルの一部にすることを目指している。これによって、販売するクルマのバリエーションを減らし、オーナーが欲しい機能を追加購入できるようになる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事