1990年代後半を代表する名車 41選 前編 価値ある未来のクラシックカーたち
公開 : 2022.08.13 06:05
1996年から1999年までに発売されたクルマを、欧州車を中心に41台紹介します。前編は、ポルシェ996型911からホンダ・プレリュードまで、走って楽しい個性豊かなモデルのオンパレードです。
もくじ
ー今こそ注目したい90年代の名車たち
ーシトロエン・ベルランゴ・マルチスペース(1996~2013年)
ーフォードKa(1996~2008年)
ー初代ロータス・エリーゼ(1996~2001年)
ーメルセデス・ベンツSLK R170(1996~2004年)
ーポルシェ・ボクスター 986型(1996~2004年)
ールノー・メガーヌ・セニック(1996~2003年)
ーTVRサーブラウ(1996~2003年)
ーフォルクスワーゲン・パサートB5(1996~2005年)
ー5代目ホンダ・プレリュードVTi(1996~2000年)
ーヒョンデ・クーペ(1996~2002年)
ーアルファ・ロメオ156(1996~2007年)
ー初代アウディA3(1996~2003年)
ー2代目セアト・イビサGTIクプラ・スポーツ16v(1996~1999年)
ープジョー406クーペ(1997~2003年)
ーBMW 3シリーズ E46(1997年〜2006年)
ーシトロエン・サクソVTS(1997~2003年)
ーポルシェ911 996型(1997~2004年)
ー初代フォード・プーマ(1997~2001年)
ー初代シトロエン・クサラVTS(1997~2000年)
ーボルボC70(1997~2005年)
今こそ注目したい90年代の名車たち
1990年代に製造されたクルマは、お世辞にも新しいとは言えないが、クラシックカーと呼ぶほど古くもない。一見すると、地味で目立たない存在にも思えるかもしれない。1980年代のホットハッチ、魅力的なホモロゲーション・スペシャル、弾丸のように速いスーパーカーなど、輝かしい先輩たちの後に続くのはそう簡単なことではない。
しかし、今こそ90年代のクルマに注目すべきではないだろうか。フューエルインジェクション、ABS、パワーステアリング、エアコンなどが普及し、信頼性、安全性、使い勝手、快適性が向上した時代だ。要するに、日常的な使用に耐えるだけの現代的な実用性とパワーを持ちながら、適度な古さと希少性を兼ね備えた、興味深い存在なのである。
そして何より、偉大なる80年代のクラシックカーとは異なり、90年代の後輩たちはまだ手の届くところにある。
今回は、欧州市場を中心に、1990年代に製造・販売されたモデルを振り返る。すべてを取り上げることはできないので、本稿では1996年から1999年までにデビューしたモデルに焦点を当てたい。
シトロエン・ベルランゴ・マルチスペース(1996~2013年)
ゆったりとした乗り心地と巨大な荷室を持つベルランゴ・マルチスペースは、本来ならもっと大きな成功を収めるべきクルマだった。しかし、そのためにはフランスの商用バンをベースにしていることを気にしないオーナーが必要であった。
英国などではよほど期待感が薄かったのか、初期モデルには5ドアすらない状態。しかし、時が経つにつれて、より実用的に、そしてより魅力的になっていった。新型ベルランゴも良いが、あえてこちらを選ぶのもアリ。
フォードKa(1996~2008年)
このKa(カー)は単なる小型車ではなく、「ニューエッジ」デザインによってフォードの新時代を開拓したクルマだ。
標準モデルは最高出力69psのデュラテックエンジンを搭載するが、スポーツモデルのSportKa(スポーツカー)は95psにパワーアップし、トランスミッションとサスペンションはプーマのものを流用している。どちらのモデルでも、とても楽しく、果てしなくチャーミングだ。
初代ロータス・エリーゼ(1996~2001年)
1996年、新世紀を迎えるにふさわしいスポーツカーとして誕生したエリーゼは、以来20年間にわたってロータスの経営を支えてきた功労車である。発売当時のエンジン出力は120ps程度しかなかったが、800kgを下回る車両重量が代えがたい利点となっており、今日でも十分に楽しむことができる。
中古車では、購入前にフロントのクラムシェルにダメージがないか、ローバーKシリーズエンジンのヘッドガスケットを最近交換しているかどうかをチェックしよう。
画像 輝かしい1990年代の名車たち【初代エリーゼ、996型911、E46 3シリーズ、アルファ156を写真で見る】 全120枚