中古で買うなら? BMW Mモデル 海外の自動車ライターが選ぶ至高の1台
公開 : 2022.08.12 18:25
BMW M(モータースポーツ)の設立から50年。羨望の的となるクルマが多く生まれましたが、今中古で1つ選ぶならどれか?英国編集部のスタッフが1人1台厳選しました。
もくじ
ー英国編集部が選ぶ至高の「M」
ージェームス・ディスデイル:BMW M5(E34)
ーアンドリュー・フランケル:BMW M3(E46)
ーマイク・ダフ:BMW M3(E90)
ーリチャード・レーン:BMW 3.0 CSL(E9)
ーフェリックス・ペイジ:BMW M5(E39)
ーマット・プライヤー:BMWターボ(E25)
ーマット・サンダース:BMW Z3 Mクーペ(E36/8)
ーイリヤ・バプラート:BMW M 535i(E12)
ーピアス・ワード:BMW 1シリーズM(E82)
ースティーブ・クロプリー:BMW M3 CSL(E46)
英国編集部が選ぶ至高の「M」
AUTOCARは、英国編集部のスタッフ(記者、編集者)たちに、BMW Mモデルの中で最も優れたものは何かと尋ねた。
数時間の無駄な時間と、ちょっとした言い争い、生産性のない作業を経て、彼らが出した答えは以下の通り。
ジェームス・ディスデイル:BMW M5(E34)
E28の後継モデルであるE39が「最高のM5」として賞賛される一方で、E34は見過ごされがちだ。しかし、わたしにとっては、これまでで最も素晴らしいMモデルの1つである。
小さなフロントスポイラーとタービンホイールで強調された鮮明なボディライン。そのエレガンスには、最高出力319psの3.5L 直6という大きな筋肉が隠されている。後期型では345psの3.8Lエンジンと6速MTにより、さらに高速化された。ハンドリングは今日の基準からすると鈍く、シャシーはやや柔らかめだが、美しいバランスを保っており、ストレスを感じることはない。
タフに造られているが、現存する車両では錆が問題となるため、夕食のおかずにできるくらいの綺麗な個体を探す必要がある。E30 M3よりも安くE34 M5が手に入るのだから、エンターテイナーとしてだけでなく、日常の足としても満足できるはずだ。
アンドリュー・フランケル:BMW M3(E46)
候補が多すぎて困るが、ひとまずSUVは無視してもいいだろう。純粋なエンスージアストはクーペとセダンに注目するだろうし、よほど勇気のある人でない限りV10搭載車は敬遠すると思う。
Mモデルから得られる最良の教訓は、「過ぎたるは及ばざるがごとし」である。このようなクルマは、ハイパワーのオーバーウェイト車よりも安く、軽く、運転しやすいのだ。
今はどの中古車もとんでもなく高いが、5年落ちのBMW M2が2万7000ポンド(約440万円)というのは魅力的だし、E90世代のM3なら、2万ポンド(約320万円)もあれば素晴らしい自然吸気V8と肝心のMTを完備した個体を手に入れることができるだろう。
しかし、もし傑出した中古のMモデルがあるとすれば、それは2000年から2006年にかけて製造されたE46 M3に違いない。情熱的な直6を動力源とし、驚異のシャシーバランスを誇る、コストパフォーマンスとドライビングプレジャーを実現した、現時点で世界最高のMモデルだ。
長い目で見れば、少し高くても走行距離の少ない後期型のクーペを手に入れる方が安上がりかもしれない。SMGのトランスミッションは避けよう。
画像 選ぶならどれ?至高のBMW Mモデル【E46 M3や3.0 CSL、Z3 Mクーペなどを写真でじっくり見る】 全84枚