最高の内燃機関は? エンジン・オブ・ザ・イヤー歴代受賞機 日本メーカーも健闘
公開 : 2022.08.27 06:05
その年、最も素晴らしい内燃機関に贈られるインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの栄誉。これまでにどんなエンジンが受賞してきたのか、20年を振り返ります。
もくじ
ーエンジンをかけよう
ートヨタ 1.0L(1999年)
ーホンダ 1.0L IMA(2000年)
ーBMW 3.2L直列6気筒(2001年)
ーBMW 4.4L V8(2002年)
ーマツダ 1.3L レネシス(2003年)
ートヨタ 1.5L(2004年)
ーBMW 5.0L V10(2005年)
ーBMW 5.0L V10(2006年)
ーBMW 3.0Lツインターボ(2007年)
ーBMW 3.0Lツインターボ(2008年)
ーフォルクスワーゲン 1.4L TSI(2009年)
ーフォルクスワーゲン 1.4L TSI (2010年)
ーフィアット 875cc ツインエア(2011年)
ーフォード 1.0Lエコブースト(2012年)
ーフォード 1.0Lエコブースト(2013年)
ーフォード 1.0Lエコブースト(2014年)
ーBMW 1.5L 3気筒(2015年)
ーフェラーリ 3.9L V8(2016年)
ーフェラーリ 3.9L V8(2017年)
ーフェラーリ 3.9L V8(2018年)
ーフェラーリ 3.9L V8(2019年)
エンジンをかけよう
フォードのスモールブロックV8、ロータスのツインカム、ポルシェの空冷フラット6など、市販自動車には素晴らしい「エンジン」が数多く搭載されてきた。1年に1度、その中から最高のエンジンを決めるべく、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーが開催されている。
各国の評論家やジャーナリストが審査員となり、さまざまなメーカーの市販車に搭載されるエンジンを吟味し、特に優れたものを選び出す。厳密に言えば、内燃機関に限らずテスラの電動パワートレインも受賞歴がある(部門賞)。
自動車史を振り返れば、称賛に値するエンジンは枚挙にいとまがない。そこで、今回は1999年から開催されているインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの受賞歴を振り返る。
トヨタ 1.0L(1999年)
1999年、記念すべき第1回インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーで、晴れて総合賞と「サブ1.0L」部門を受賞し、頂点に立ったのはトヨタの1.0Lエンジン、1SZ-FEだ。
ヤリス(ヴィッツ)に搭載された排気量998cc、最高出力68psのエンジンは、約20km/lの低燃費とパフォーマンスが高く評価された。ある審査員は「もっと大きなエンジンのような性能を持ちながら、信じられないほど効率的だ」と評している。1999年10月には、このエンジンの1.3L仕様も登場した。
ホンダ 1.0L IMA(2000年)
ホンダ・インサイトの1.0L IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)ハイブリッドは、フェラーリの5.5L V12、アルファ・ロメオの2.5L V6、BMWの3.0L直6と4.0L V8ディーゼルを抑え、2000年の王冠を手に入れた。日本勢としては2年連続の受賞である。
審査員の一人、スティーブ・クロプリー(AUTOCARの英国編集長)は、このユニットを「普通の人が買えるエレガントなソリューション」と表現した。995ccの3気筒エンジンは、右足を軽く動かすだけで、最高40km/lもの燃費を達成することができた。
BMW 3.2L直列6気筒(2001年)
3回目のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーの頂点は、ドイツに奪われた。栄冠を手にしたのは、BMWの3.2L直列6気筒。E46 M3にベストフィットするエンジンで、最高出力348ps/7900rpm、最大トルク40kg-m/4900rpmを発揮し、最高速度は250km/hに達する。
当時のAUTOCARはこう書いている。「アイドリング時のクワッドエグゾーストの不機嫌な唸り声は、レッドラインに近づくにつれて、鋸歯状の慟哭へと変わる」