思わず目を引かれる自動車広告 36選 奇妙奇天烈なプロモーション画像集

公開 : 2022.09.03 18:05

自動車メーカーが用意するプロモーション用の画像には、思わず笑ってしまうようなヘンテコな作品もあります。古今東西、AUTOCAR編集部が二度見してしまったおかしな広告写真を紹介します。

編集部が「二度見」した広告写真集

一般的なドライバーは普段、自動車メーカー公式のプロモーション画像を意識することはないだろう。しかし、筆者を含め、メディアに関わる人間はこれまでに何万枚もの画像を見てきた。

自動車雑誌を発行するような出版社では、社内にフォトグラファーのチームを抱え、レビュー記事向けの撮影を行っている。しかし、新型車の発表などのニュース記事では、自動車メーカーが用意した画像を使わせてもらうことが多い。

自動車メーカーの広報部門には、想像力豊かな人が多いらしい。普通とはちょっと違う、一癖も二癖もある広告写真を紹介。
自動車メーカーの広報部門には、想像力豊かな人が多いらしい。普通とはちょっと違う、一癖も二癖もある広告写真を紹介。

メーカーの広報部門がこしらえたプロモーション画像は、クルマの魅力がひしひしと伝わる素晴らしい作品がほとんどだが、中には例外もある。思わず笑ってしまうような写真が、真面目に撮影されていることがあるのだ。ここでは、AUTOCAR編集部がこれまでに見た最高の作品の数々を紹介したい。

アンフィカー770

アンフィカー770は、BMWのオーナーであるクヴァント家が1960年から1965年にかけてドイツで製造した水陸両用車だ。当時は「溺れることに革命を起こす」とも言われたそうだが、実際、微風程度でも風が吹いていたら水辺に近づきたくはないだろう。

しかし、この写真のように、静かな湖畔ではいい漁船になったかもしれない……。

アンフィカー770。これはもはや、クルマではなく漁船なのでは……?
アンフィカー770。これはもはや、クルマではなく漁船なのでは……?

オースチン・マエストロ

この写真には、3台の「マエストロ」が写っている。2台のオースチン・マエストロに、1人の指揮者。彼はナンバープレートを譜面台に置いて、指揮を執っている。何を奏でようとしているかは不明。

オースチン・マエストロ。英語の「Maestro」には「指揮者」という意味もある。単なるダジャレ。
オースチン・マエストロ。英語の「Maestro」には「指揮者」という意味もある。単なるダジャレ。

オースチン・マエストロ

1980年代のオースチン・ローバーの広報室は、想像力豊かな人たちばかりだった。この写真は、車内の広さをアピールしているようだ。でも、収まりきっていないように見えるのだが……。

オースチン・マエストロ。にょきにょきとマネキンの手足が生えているのはちょっと怖い。
オースチン・マエストロ。にょきにょきとマネキンの手足が生えているのはちょっと怖い。

BMW 700

モデル「広報担当者さん、新型700コンバーチブルの宣伝はどうすればいいですか?」

広報担当者「乗っている人が、重い荷物を積んだロバを率いて坂を上っている人たちに手を振ってもらうだけで結構です」

BMW 700。なんともシンプルで牧歌的な写真。
BMW 700。なんともシンプルで牧歌的な写真。

モデル「ぜひ、わたしにやらせてください」

BMW 2002

BMWは、ドイツ南部のバイエルン州の州都であるミュンヘンに本社を構えている。そして、これはミュンヘンの伝統的な衣装だ。というわけで、この画像には深い意味があると思われる。

BMW 2002。ミュンヘンの伝統を表現したい意図だけは伝わってくる。
BMW 2002。ミュンヘンの伝統を表現したい意図だけは伝わってくる。

BMWイセッタ

BMWは第二次世界大戦後、倒産間際の苦しい状況に追い込まれる。軍用機のエンジンはもはや需要がなく、ドイツでは誰も自動車を買うお金がなかったのだ。そこで、イタリアのイソ社からライセンスを受けて生産された超低価格のマイクロカー、イセッタを作ることになった。

しかし、結婚式の最中にイセッタの発表会を開くというのは、いかがなものだろう。

BMWイセッタ。お祝儀もイセッタで?
BMWイセッタ。お祝儀もイセッタで?

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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