パリ・モーターショー2022 中国勢の猛攻、ジープの新型EVなど 見どころ先取り

公開 : 2022.09.28 18:05  更新 : 2022.10.07 17:33

10月17日にフランスで開幕するパリ・モーターショー。欧州向けの重要な発表がいくつも控えており、中でも特に注目したいポイントをピックアップしました。

パリ・モーターショー2022の見どころは?

10月17日から23日にかけて、フランスでパリ・モーターショーが開催される。ドイツのフランクフルト・モーターショーと交互に隔年で開催されており、今回は感染症拡大による中止を挟んで2018年以来となる。

パリ・モーターショーは、欧州向けの大型発表や新型車デビューの場となっている。さまざまな自動車会社が参加する予定だが、今年は何が見られるのだろうか? 現地で披露されるであろう新型車やコンセプトカーを紹介したい。

欧州随一の自動車イベントであるパリ・モーターショーは、4年ぶりの開幕となる。
欧州随一の自動車イベントであるパリ・モーターショーは、4年ぶりの開幕となる。

アルピーヌのコンセプトカー

フランスのスポーツカーブランド、アルピーヌは、今年のパリ・モーターショーで新しいコンセプトカーを公開することを明らかにしている。

どのようなコンセプトかは不明だが、アルピーヌA110の後継モデルとして計画されているEVスポーツカーの可能性もある。ポルシェ718ケイマンの主要なライバルであるアルピーヌA110だが、2026年にEVとして生まれ変わる予定である。

アルピーヌA110 R
アルピーヌA110 R

ハードコアモデルのA110 Rも展示される予定だ。車内の遮音材を減らし、カーボンファイバー製パーツをふんだんに使用して軽量化を図っている。

BYD、欧州市場へ進出

中国の自動車メーカーBYDは、クロスオーバーの「アット3」、セダン「ハン(漢)」、SUV「タン(唐)」の3つの新型EVを2022年内に欧州でリリースする構えだ。パリ・モーターショーでは、価格、仕様、発売時期などの詳細が発表される見通し。

BYDアット3
BYDアット3

ダチアの新しいロゴ

ルーマニアの自動車メーカーであるダチアは、先日公開された新しいロゴ、エンブレムを正式に披露する予定だ。また、ブランドカラーとしてカーキグリーンを採用し、シンプルでありながらタフで信頼性の高いクルマ作りと、新しい方向性を強調する。新しいロゴとエンブレムは、2022年後半からすべての新車に導入される予定。

ダチアはブランド・アイデンティティを一新する。
ダチアはブランド・アイデンティティを一新する。

ダチア・マニフェスト・コンセプト

羽のように軽いオフロードバギーと銘打たれたダチア・マニフェスト・コンセプトの実車が、パリでお披露目される。市販化の予定はないが、今後の市販車に導入される可能性のある新技術を数多く搭載している(ただし、ドア、窓、フロントガラスはない)。

四輪駆動、肉厚なタイヤ、高いシートポジションを持つマニフェスト。完全防水で、軽量かつ持続可能な素材で構成されているという。

ダチア・マニフェスト・コンセプト
ダチア・マニフェスト・コンセプト

DS 3クロスバックの改良

DS 3クロスバックは改良を受け、フロントエンドがよりスマートなデザインとなり、EV仕様のEテンスもパワートレインに手直しが入った。また、同名のハッチバックの販売を終了したことから、車名は「DS 3」となった。

欧州、特に母国であるフランスにおいては、重要な車種であることに間違いはない。

改良新型DS 3
改良新型DS 3

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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