廃車探しの旅 フランス編 心に残る28台のスクラップたち レストアできそうな個体も
公開 : 2022.10.08 06:05
観光名所として知られる南フランスには、放置されたクルマの残骸が数多く残されています。山河に埋もれ、風雨にさらされ、少しずつ朽ちていく、元・誰かの愛車たち。編集部が見つけた28台の廃車を紹介します。
もくじ
ー南フランスにひっそりと佇む廃車たち
ーオースチン・ミニ
ーシトロエン2CV
ーシトロエン・アミ6
ーシトロエン・アミ8
ーシトロエンGSA
ーシトロエン・トラクシオン・アヴァン
ーDAFダフォディル
ーダットサン・チェリー
ーフィアット128
ーフォード・タウナス
ーラーダ2102
ーオペル・カデット
ープジョー204
ープジョー205
ープジョー304
ープジョーJ7
ールノー4CV
ールノー4
ールノー4 F4
ールノー12
ールノー16
ールノー18
ールノー・ドーフィン
ールノー・フエゴ
ールノー・モナカトル
ーシムカ1100
ーシムカ・アロンド
ートヨタ・セリカ
南フランスにひっそりと佇む廃車たち
観光ガイドでは、南仏のプロヴァンス地方はどこまでも広がるラベンダー畑や何kmも続く海岸線を見ることができるロケーションとして紹介されている。
しかし、マウンテンバイク(またはハイキングシューズ)で人里離れた場所に行ってみると、自動車の歴史に彩られたこの地方の知られざる一面を発見することができるのだ。
秋になると、廃車はシャントレル茸のように旬を迎える。その一つ一つにユニークな物語がある。
今回は、フランスの田園地帯で、ゆっくりと自然に還っていく「隠れた名車(廃車)」の数々を紹介したい。
オースチン・ミニ
1959年から2000年まで製造された初代ミニは、わずか3mの車体に4つのシートと使い勝手の良いトランクを備えており、歴史に残る傑作として広く認識されている。
この個体のオーナーは、車体をもっと短くしたかったのか、それともトーテムポールにしたかったのかはわからないが、とにかく真っ二つに切った車体を積み重ねている。レストアは不可能だが、机やソファなどにすると良さそうだ。
シトロエン2CV
初代ミニやフィアット500など、いわゆる「ピープルズカー(大衆車)」と呼ばれる多くのクルマと同様に、1948年に発売されたシトロエン2CVも、自動車文化の枠を超えた魅力を持つコレクターズアイテムとみなされている。
クルマにあまり興味のない人にも人気があり、2010年代には価値が急上昇した。しかし、1950年代に製造されたとみられるこの個体(バンタイプ)は、あまりに傷みが激しいためか、レストアされることはなかった。ルーフパネルはリベットで固定されており、何十年も森の中に放置され、木も倒れてきている。
ちなみに、サイドウィンドウはオリジナルのものではない。リアウィンドウはオリジナルだが、サイドウィンドウは自動車修理の漠然とした知識しかない人が付けたものである。珍しい仕様(Glacauto)とは異なる。
シトロエン・アミ6
シトロエンは、つつましい2CVと大型で高級なDSの隙間を埋めるため、1961年にアミ6を発表した。すぐにフランスでベストセラーとなったが、当然のことながら、フランスの田舎に最も多く捨てられているクルマの1つでもある。
この個体は、小川にキャブレターの奥まで埋まっていた。形はほぼ保たれているが、事故でフロントが破損して放棄されたようだ。1時間か2時間かけて掘り出さないと、詳細はわからない。