「1ユーロ」でロシア政府系機関へ譲渡 日産、ロシア市場撤退を決定 1000億円特別損失計上へ
公開 : 2022.10.13 05:25
日産は、ロシアにある完成車の製造販売をおこなう子会社をロシアの政府系機関に1ユーロで譲渡します。
ロシア政府系機関に1ユーロで譲渡
日産は、ロシアにある完成車の製造販売をおこなう子会社をロシアの政府系機関である自動車エンジン中央科学研究所(NAMI)に譲渡することを決定した。売却金額は1ユーロ。
今回の決定により、現在ニッサン・マニュファクチャリング・ロシア(NMGR)が担うロシアのすべての事業がNAMIに譲渡される。
ロシア・サンクトペテルブルクにある日産の生産・研究開発施設と、モスクワにある販売・マーケティングセンターは、新名称で運営される予定という。
日産は2022年3月からロシア市場での事業を停止しているが、NMGRを引き継ぐ新組織のもと、ロシアの全従業員はNAMIにより12か月間の雇用が保障される。
今回の譲渡は、数週間以内に関係当局の承認を受けて正式に決定される。
なお、今回の譲渡については、日産がNMGR、および同社の事業を買い戻せる権利が含まれており、今後6年の間に行使することが可能としている。
また、ロシア市場からの撤退に伴い、特別損失として約1000億円を計上する。なお、今年度の業績見通しに変更はないという。
日産の内田誠社長兼CEOは「日産を代表して、長年にわたりビジネスに貢献してくれたロシアの仲間に感謝いたします。ロシア市場で事業を続けることはできませんが、われわれの仲間を最大限支援できる解決策を見つけることができました」とコメントした。
ロシアでの日本車生産を巡っては、すでにトヨタが撤退を発表しているほか、マツダも撤退の方向で協議をすすめている
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