新型ジープ・アベンジャー 欧州で受注開始 最小の電動SUV、2023年発売

公開 : 2022.10.17 19:45  更新 : 2023.02.19 08:43

ジープは新型電動SUV「アヴェンジャー」をパリ・モーターショーで公開しました。2~4基のモーターを搭載し、約400kmの航続距離を実現するとのこと。欧州では受注を開始しています。

新型アベンジャー、実車披露

ジープの新型電動SUV、アベンジャーの実車がパリ・モーターショー2022で公開された。欧州では2023年前半に発売される予定で、ジープの中では最もコンパクトなモデルとなる。日本にも導入される見通しだ。

電動化を進めるジープは、2025年までに欧州で4台のEVを発売する予定。アベンジャーはその先駆けを務める。欧州市場で新しい顧客層の獲得を目指しており、アベンジャーは特に若い女性に焦点を当てている。

パリ・モーターショー2022で公開されたジープ・アベンジャー
パリ・モーターショー2022で公開されたジープ・アベンジャー    AUTOCAR

欧州では、高級SUVのワゴニアS、オフロードに特化したリーコン(いずれもEVで、北米発売が先)、そして未発表の4台目のEVが導入予定だ。

ジープの欧州部門を率いるアントネラ・ブルーノによると、アベンジャーは欧州の市場環境に適したサイズに作られているという。ブルーノは、オフロード性能においてはレネゲード4xeと「同等かそれ以上」であるとし、「他とは違う性能」を持つと述べた。

欧州では現在、2023年の発売に先立ってアベンジャーの受注を開始している。

ハイブリッドも導入か

アベンジャーは、ステランティスのECMPプラットフォームを採用する。同サイズのDS 3クロスバックやオペル/ヴォグゾールモッカで使用されており、従来のICEモデルとEVモデルの両方に対応する。

パワートレインは、ジープの電気モーター(95ps)を使用し、バリエーションによって2基または4基搭載される。駆動方式は二輪駆動と四輪駆動が用意され、航続距離は約400kmとされている。11月30日までに予約すると、初期限定モデル「ファースト・エディション」が納車される。

パリ・モーターショー2022で公開されたジープ・アベンジャー
パリ・モーターショー2022で公開されたジープ・アベンジャー    AUTOCAR

生産は、ポーランドにあるステランティス・グループの工場で行われる。日本と韓国でも販売される予定だが、米国での発売は今のところ予定されていない。

アベンジャーと同時に、新型ワゴニアSと新型リーコンも発表された。先述の通り、いずれもEVで、ワゴニアSは数々のプレミアム装備を搭載する上級モデルという立ち位置。詳細は未発表だが、最高出力600ps、0-97km/h加速3.5秒、航続距離は640km以上と期待される。

どちらもステランティスのSTLA大型プラットフォームを採用し、欧州では2025年に発売される見込み。

デザイン責任者のラルフ・ジャイルズは、「ステランティスのスケールメリットを活かし、これまで以上に多くの人々に最高のテクノロジーを提供できるようになります」と述べている。

ジープのクリスチャン・ムニエCEOは、この新しいラインナップにより、ジープをEVブランドとして欧州市場に根付かせ、2030年までに販売台数の100%をEVにする目標を掲げていると語った。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事