ベントレー W12廃止しV8 PHEVへ移行か 注目は700馬力超のコンチネンタルGT?
公開 : 2022.10.20 18:25
ベントレーは、新しいPHEVモデルのテストを行っていることを明らかにしました。欧州でコンチネンタルGTをベースとするプロトタイプが目撃され、伝統的なW12エンジンからV8 PHEVへの移行が示唆されています。
伝統のW12エンジンより強力なPHEVへ
ベントレーは、同社の象徴であるW12エンジンを、プラグインハイブリッド・システムに置き換える構えだ。エンジニアリング責任者であるマティアス・ラーベは、V8をベースにする可能性を示唆している。
ラーベはカナダで行われたベントレー・ベンテイガEWBの発表会で、AUTOCARに次のように語った。「これからのプラグインハイブリッドは、すべて今の12気筒よりパワーアップしてほしいですね。パワーの低減は望んでいません」
ベントレーには、3.0L V6をベースとするPHEVパワートレインがあり、最も強力なフライングスパーで543psを発揮する。しかし、コンチネンタルGTスピードの659psや限定生産のマリナー・バトゥールの740psという、W12エンジンのパワーには遠く及ばない。
一方、フォルクスワーゲン・グループ傘下の兄弟ブランドであるポルシェは、ツインターボ4.0L V8をベースとするPHEVパワートレインを採用し、カイエン・ターボS Eハイブリッドで680ps、パナメーラで700psを発生させている。
ベントレーはAUTOCARに対し、2025年までに全車種にPHEVモデルを導入するため、現在プロトタイプのテスト中であることを明らかにした。そして今回、公道で初めてコンチネンタルのPHEVプロトタイプが目撃されたのだ。
このプロトタイプに搭載されるパワートレインについては明らかにされていないが、マティアス・ラーベはV8の電動化を示唆している。
「過去には素晴らしい6気筒エンジンがありましたが、現在のベントレーは通常8気筒か12気筒で、8気筒ベースのハイブリッドが最適だと思います。また、重量配分の観点からも、50:50に近いものが実現できますから」
V8 PHEVが登場する前に、W12は華々しくその役目を終えることになるかもしれない。ラーベは、W12の引退を記念して、高性能な派生モデルのアイデアを温めていると言う。
「バトゥールは、我々がもっと上を目指せることを示しました。750psまでなら大丈夫です」とラーベは語ったが、W12の最終記念モデルがどのようなものになるかは決定されていないとした。
画像 伝統のW12から次世代のV8 PHEVへ【ベントレーのPHEVプロトタイプと現行W12モデルを写真で見る】 全66枚