「6kW出力」が変える、マンションのEV充電 ENECHANGE(エネチェンジ)と「のん」がタッグ

公開 : 2022.11.12 12:42  更新 : 2022.11.12 17:11

「マンション住まい」の方にニュースです。集合住宅向けのEV充電サービスに、エネチェンジが参入。それも6kW出力タイプです。

2027年までに3万台を目標

執筆:Ohto Yasuhiro(大音安弘)

EV充電サービスなどを手掛けるENECHANGE(エネチェンジ)は、2022年11月11日、マンション向け充電サービスへ新規参入することを発表した。

エネチェンジが手掛けるEV充電サービス「EV充電エネチェンジ」は、駐車場を備える商業および公共施設、事業所などに従量課金制普通充電サービスを提供するものだ。

EV充電エネチェンジは、提供する全ての普通充電器を6kW出力に限定。充電インフラの高出力化を推進する。
EV充電エネチェンジは、提供する全ての普通充電器を6kW出力に限定。充電インフラの高出力化を推進する。    ENECHANGE

提供される充電器は、200V普通充電となるが、日本の公共充電器で標準的な3kW出力のものではなく、倍速充電となる6kW出力とすることで、提供する充電サービスの利便性を高めているのが特徴だ。

現時点では、充電スタンドでの6kW出力の充電器の設置割合は、わずか0.3%に過ぎないという。

EV充電エネチェンジでは、EVのバッテリーの大容量化と航続距離の拡大から、より日常的に利用する充電インフラの高出力化がマストと考え、提供する全ての普通充電器を6kW出力に限定しており、今後も6kW以上のものをスタンダードにしていく方針だ。

現在、充電器の受注台数は、2021年1月の参入以来、2022年第3四半期までに1467台を記録。2023年の第2四半期までに、3000台の受注を目指す。さらにエネチェンジ単独で、2027年までに3万台の設置を目標としている。

マンション向けEV充電 現状は?

これまではEV利用者が利用する宿泊施設や商業施設などの駐車中に利用する目的地充電の提供を手掛けてきたが、新たに日常的な充電を行うマンションなどの集合住宅向けの充電サービスの提供を乗り出す。

代表取締役CEOの城口洋平氏は、「EVで日常的に必要な普通充電器もマンションの設置は遅れており、国内新築マンションでは1%未満が現状だ。その背景には、マンションの充電設備の導入には、充電器が不要の居住者からの合意が得られにくいことを初め、設置場所の選定や設置や維持のコスト負担など、様々な課題があることにある。今回、スムーズな充電インフラの導入が可能となるマンション向けプランを用意した」と話す。

マンション向け「チャージ3」の特徴は、コンパクト設計、デマンド制御、シェア機能の対応。
マンション向け「チャージ3」の特徴は、コンパクト設計、デマンド制御、シェア機能の対応。    ENECHANGE

その目玉となるプランが、業界初となる「マンションゼロプラン」だ。

これは、マンション管理組合が導入し易いように、一定の条件をクリアすれば、設置費用、月額費用もゼロ。さらに運用に必要な電気代は、従量電気代から実費分を還元することでゼロとするもの。

このオールゼロプランは、業界初の試みだという。

ゼロプランの導入条件については、40台以上の駐車場を備えるマンション、来訪者を含めたマンション関係者が利用可能な共有駐車場への設置、マンション1施設あたり2台とするなど、現実的な内容となっている。

提供される充電器「チャージ3」は、コンパクトで設置場所を選ばない壁掛けタイプのもの。親しみやすい卵のようなシェル型デザインとなっており、本体にケーブルを巻き付けることが可能。稼

働状況を一目で確認できるパネル正面にLED照明を内蔵し、正常な充電状況や異常発生を一目で確認することができる。

様々な車種の充電口の位置に対応すべく、ケーブルは5mの長さを確保。もちろん、出力は6kWとなる。

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