「アバルトデイ2022」 新・旧モデルが集結 限定車695トリブート131ラリーも登場

公開 : 2022.11.15 06:45

アバルトデイ2022が東京都で開催。595系、124スパイダーに加え、「歴史的な宝石たち」という言葉がふさわしいモデルが集合。会場からレポートします。

11月は、アバルトの「特別な月」

執筆:Tomoyuki Shimada(嶋田智之)

秋も深まる10月末頃から11月半ば過ぎあたりの時期は、アバルトにとって特別な季節といえるだろう。

創設者カルロ・アバルトの誕生日──より正確にいうなら出生が公式に記録された日──は1908年の11月15日。アバルト&C.の特徴的なエンブレムの元となった、記念すべき蠍座の頃合い。

アバルト乗りが集まった11月の週末。限定車の初披露、試乗会、座談会と盛り沢山のイベントが東京・代官山で開催された。
アバルト乗りが集まった11月の週末。限定車の初披露、試乗会、座談会と盛り沢山のイベントが東京・代官山で開催された。    上野和秀

僕たちファンの熱愛と快感の源に想いを馳せるにふさわしいタイミング、でもある。

日本のインポーターもこの季節を“スコーピオン・マンス”として大切にしてきて、これまでファンやユーザーを喜ばせるような様々なキャンペーンやイベントなどを行ってきた。

そして昨年こそ開催が見送られたものの、この時期の恒例となっている“アバルトデイ”が、今年は11月6日に開催された。

最新型からヘリテージ車まで

毎回会場を変え中身も違ったものにして行われるアバルトデイだが、今回は東京の代官山T-サイトにて開催。

T-サイトとのコラボレーションによるモーニングクルーズを中心に、日本ではまだ発表されていない限定車の国内初お披露目、アバルトに縁の深いゲストとユーザーによる座談会を兼ねたブランチ、そして現行モデルの試乗会などが行われた。

アバルトを象徴する「1000TCR」は世界的にも貴重な存在だが、3台も集まるサプライズに来場者の視線を集める。
アバルトを象徴する「1000TCR」は世界的にも貴重な存在だが、3台も集まるサプライズに来場者の視線を集める。    上野和秀

朝7時からスタートしたモーニングクルーズには、スペースの関係で75台のみとなったが、それこそ現行の595シリーズ各モデル、124スパイダー、最新の695エッセエッセをはじめとする595系の様々な限定車。

そして1000ビアルベーロ、1000TCR、レコードモンツァ、750デリヴァツィオーネ、595SSといった歴史的な宝石たち、さらにはアウトビアンキA112やランチアラリーといったアバルトが手掛けた姉妹ブランドのクルマたちまでもが集まった。

とりわけ1000TCRが3台も並ぶという世界的にも珍しい光景はため息もので、会場に居合わせた多くのアバルト好きが写真におさめていたのが印象的だった。

695トリブート131ラリー初公開

この日に披露された日本未発表の限定車も、歴史的名車にちなんだモデルだった。その名は695トリブート131ラリー。

1970年後半から1980年代初頭にかけて、世界ラリー選手権において3度のマニファクチャラーズチャンピオンを勝ち取ったフィアット131アバルト・ラリーをオマージュしたモデルだ。

アバルト695トリブート131ラリーがお披露目に。ブルー/ブラックの特別色が鮮烈。会場では内装も撮影することができた。
アバルト695トリブート131ラリーがお披露目に。ブルー/ブラックの特別色が鮮烈。会場では内装も撮影することができた。    上野和秀

131ラリーのストラダーレと一緒に展示されたこの限定車、基本スペックは695SSと共通ながらディテールはカラーリング以外にもかなり異なっている。

詳細は正式発表を待つこととするが、いずれにしても世界限定695台の希少なモデルが日本にもたらされることが判っただけでもファンにとっては嬉しいことだ。

実は僕・嶋田は、このイベントにゲストとして声をかけていただき、“スコーピオンブランチ”と名づけられた食事会/座談会のナビゲーター役をつとめさせていただいた。

3名のアバルト・オーナー、3名のゲスト、そしてステランティスでアバルトを担当するおふたりを含めた8人によるアバルト談義は結構な盛り上がりを見せた。

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    AUTOCAR JAPAN

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    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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