デンマーク生まれの高性能ハイパーカー ゼンヴォTSR-GT 5.8L V8で1380馬力

公開 : 2022.11.25 18:45

デンマークの自動車メーカーであるゼンヴォは、最高出力1380ps、最高速度423km/hの新型ハイパーカーを公開しました。

空気抵抗を抑えた超高性能グランドツアラー

デンマークの自動車メーカーであるゼンヴォ(Zonvo)は、ミドシップの新型ハイパーカー「TSR-GT」を公開した。3台のみの限定生産で、すでに完売しているという。

既存のTSRを大幅にアップグレードしたモデルで、TSシリーズ最後のモデルとなる。空気抵抗を抑えた設計でダイナミクスが改善され、標準のTSRよりも最高速度が向上しているとのことだ。

ゼンヴォTSR-GT
ゼンヴォTSR-GT    ゼンヴォ

TSR-GTはツインスーパーチャージャー付きの5.8L V8エンジンを搭載し、フラットプレーンクランクシャフト、トランスミッション、エグゾーストマニフォールドなどを強化。ゼンヴォは、エタノール混合率の高いE85ガソリンでの走行も可能だとしている。

最高出力は標準のTSRより185psアップの1380psを発生。カーボンファイバー製の大型スポイラーと新しいエアロダイナミック・ホイールディスクにより、最高速度は325km/hから423km/h(リミッター付き)へと飛躍的に向上している。

その結果、ゼンヴォTSR-GTは、世界最速のEVであるリマック・ネヴェーラ(415km/h)を上回り、ブガッティ・シロン・スーパースポーツ300+(439km/h)に肉薄することになった。

インテリアでは、新たにレザーの内装材が採用された。従来のアルカンターラのステアリングホイール、ダッシュボード、シートはすべてレザーに変更され、高級感を演出。ノイズを低減するレザーエッジのフロアマットも装備されている。

ゼンヴォのイェンス・スヴェルドラップ会長は次のように述べている。

「ゼンヴォは新しい時代を迎えますが、その前に、TSプラットフォームのGTバージョンを作り上げました。3台のみを生産します」

「TSプラットフォームの最終モデルであるTSR-GTは、スタイリングを大幅に変更しながらも、伝統的なゼンヴォの美学を踏襲しています。4つのモデルにまたがるTSプラットフォームにふさわしい新型車です」

TSプラットフォームは、TSR(レース専用)、TS1 GT、TSR-S、そして今回のTSR-GTと、4台のハイパーカーに使用されてきた。スヴェルドラップ会長は、TSR-GTがこのプラットフォームをベースとする最後のモデルになる可能性があると語った。

デンマークにあるゼンヴォの工場では、1台1台ハンドメイドで作られている。TSR-GTの価格は明らかではないが、2021年に発売された130万ポンド(約2億1800万円)のTSR-Sより高くなると予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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