新型レンジローバー・スポーツ、本邦初公開 フルモデルチェンジ 内装/外装/パワートレインを解説

公開 : 2022.12.01 12:00  更新 : 2022.12.01 12:49

内燃機関搭載モデルとして最終世代になるであろうレンジローバー・スポーツが日本デビュー。内外装やパワートレインを解説。

フルモデルチェンジ 第3世代へ

2022年5月にグローバルデビューを飾った新型レンジローバー・スポーツ。その実車がついに本邦上陸を果たし公開された。

レンジローバー・スポーツは2005年に初代がデビューしており、今回のフルモデルチェンジにより3世代目へと刷新を遂げることになる。

ランドローバー・レンジローバー・スポーツ
ランドローバー・レンジローバー・スポーツ    AUTOCAR JAPAN編集部

21世紀に入りエアサスなどの技術革新が進んだことで、クロスオーバーSUVをスポーティな方向に味付けするというブレークスルーが発見された。

この流れに反応したランドローバーが送り出したラグジュアリーパフォーマンスSUVが初代レンジローバー・スポーツだった。

すぐにマーケットの中で存在感を現したスポーティなレンジローバーは性能を研ぎ澄ませ、ジャガー・ランドローバーの最上級グレードであるSVRの誕生にも貢献している。

おそらく内燃機関を搭載したモデルとして最終世代になるであろうレンジローバー・スポーツ。その仕様をチェックしていこう。

「スポーツ」ならではのスタイル

新型レンジローバー・スポーツのスタイリングは前年に登場した新型レンジローバーと同様、ドアハンドルがボディにぴったり収まるなどフラッシュサーフェイスが徹底されている。

フロントはブラックアウトされた細長のグリルとヘッドライトユニット、そしてシュッと切れあがった精悍なデイタイムランニングライトによりひと目でスポーツとわかる。

ランドローバー・レンジローバー・スポーツのインテリア
ランドローバー・レンジローバー・スポーツのインテリア    ジャガー・ランドローバー

レンジローバーと比べるとリアオーバーハングが切り詰められ、ルーフラインの後端を低くすることでスピード感を表現したスタイリング手法は先代から受け継がれたものだ。

室内はダッシュパネルの雰囲気こそレンジローバーと酷似しているが、よく見ると3スポークのステアリングやなだらかに傾斜したセンターコンソールなどにより「スポーツ」用の差別化が施されている。

ダッシュ中央でフローティングしているように見えるモニターは13.1インチのハプティック(触覚)フィードバック機能付き。インフォテインメントシステム「Pivi Pro」を標準で装備している。

レンジローバーは3列シート仕様もあるが、スポーツは2列、5人乗りとなっている。

EVに備えたアーキテクチャー

新型レンジローバー・スポーツの骨格はMLA-フレックスを採用している。

レンジローバーと共用となる最新のアーキテクチャーの素材はアルミニウムが中心で、レンジローバー・スポーツの場合は先代に比べねじり剛性が35%も向上しているという。

ランドローバー・レンジローバー・スポーツ
ランドローバー・レンジローバー・スポーツ    ジャガー・ランドローバー

またMLA-フレックスは内燃機関モデルのみならずフルEVにも対応可能な設計となっており、実際にランドローバーは、レンジローバー・スポーツのフルEV版を2024年にデビューさせると宣言しているのである。

走行性能を統括するのはインテグレーテッドシャシーコントロールシステムだ。48Vシステムによるダイナミックレスポンスプロ(アクティブロールコントロール)や四輪操舵システムはレンジローバーでも聞き覚えがある装備だが、スイッチャブルボリュームエアスプリングは今回が初採用となる。

オンロードのイメージが強いスポーツだが、45°の傾斜を上ったり、水深1mの渡河も可能。またACCにオフロードモードが追加されたこともランドローバーとして初となる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事