フェラーリ プロサングエ受注一時停止 納車は2年待ち? 人気の火種はV12エンジン
公開 : 2022.12.02 18:05 更新 : 2023.03.07 10:24
フェラーリは、新型プロサングエの受注を一時的に停止したと報じられています。V12エンジンが爆発的な人気を集め、年間生産台数の上限に達したと考えられます。
V12が爆発的な人気 納車2年待ちとの報道も
フェラーリが、新型SUV「プロサングエ」の注文受付を停止したという。オーストラリアの自動車メディア『Drive』は、プロサングエで2年間の納車待ちが発生したため受注停止に至ったと報じている。
フェラーリのマーケティング・コマーシャル責任者であるエンリコ・ガリエラは、Drive誌に対して「受注を停止したことは周知の事実」と語った。
AUTOCAR英国編集部はフェラーリにコメントを求めたが、今のところ回答は得られていない。
情報によれば、プロサングエの生産は、フェラーリ全体の年間生産台数の20%(5分の1)に制限されているようだ。フェラーリは今年、9月30日までの9か月間で9894台を販売しており、年間1万2000台に達する勢い。そのため、プロサングエの今年の生産台数は約2500台と予想される。
エンリコ・ガリエラは9月、AUTOCARの取材に対し、V12エンジンがプロサングエに対する関心を大いに高めていると述べた。プロサングエにV12の搭載が発表されるやいなや、顧客の関心が「爆発的」に高まり、「既存顧客に限らず、多くのリクエスト」が寄せられたという。
さらに、ガリエラによると、フェラーリは「既存の顧客以外に初期生産分が届けられるとは思っていなかった」ようで、初期の生産車両については既存顧客を優先させているという。
4ドア、4人乗りのプロサングエは、家族でフェラーリの所有を望む顧客の要望に応えたモデルとされている。フェラーリに限らず、多くのスポーツカーメーカーにとってSUVは戦略上重要なモデルとなっている。例えば、ランボルギーニ・ウルスは同社の歴代最多生産モデルとなっており、2022年上半期の世界販売5090台のうち61%を占めている。ポルシェ・カイエンも、2000年代に入ってから平凡になりつつあったポルシェを救ったとして評価されることが多い。