誰も知らない80年代の名車 39選 前編 マイナー過ぎてついていけない無名のクルマたち
公開 : 2022.12.10 18:05
1980年代といえば、トヨタMR2やフェラーリ・テスタロッサなど数多くの名車が生まれた時代。しかし、人知れず消滅していった無名なモデルもたくさんあります。今回は、忘れられた80年代の名車・迷車を紹介します。
もくじ
ー1980年代のマイナーな名車・迷車たち
ースバル・ブラット(1977年)
ープリムス・サッポロ(1978年)
ーマイダス・ブロンズ(1978年)
ーアルファ・ロメオ・アルファ6(1979年)
ービュイック・センチュリー・ターボクーペ(1979年)
ースティーブンス・サイファー(1980年)
ーシボレー・サイテーションX-11(1980年)
ーダッジ・ミラーダ(1980年)
ーAMCイーグル・カムバック(1981年)
ージープCJ-8スクランブラー(1981年)
ーキャデラック・シマロン(1982年)
ーフォードEXP(1982年)
ーリンカーン・コンチネンタル・ターボディーゼル(1983年)
ーいすゞ・インパルス(1983年)
ーマーコス・マンチュラ(1983年)
ージマー・クイックシルバー(1984年)
ーUMMアルター(1984年)
ーポンティアック・サンバード(1984年)
ークライスラー・レーザー(1984年)
1980年代のマイナーな名車・迷車たち
戦争、燃料価格の高騰、インフレの蔓延……。なにかと暗いニュースが多い2022年だが、思い返してみれば、1980年代にもこのような出来事がたくさんあった。同時に、80年代といえば、今も愛され続ける名車が数多く生まれた時代でもある。すでにクラシックカーとして「殿堂入り」を果たしているものも少なくない。
しかし、人気車種が輝きを放ち続ける一方で、すっかり影を潜めてしまったクルマも存在する。今回は、1980年代に世界で活躍したクルマの中から、もうすっかり忘れられてしまったものを紹介したい。
スバル・ブラット(1977年)
米国のロナルド・レーガン大統領がカリフォルニアの牧場で20年間所有していたクルマ。スバル・ブラット(BRAT)は、1977年から1994年まで販売されたメルセデス・ベンツSクラスに乗るような富裕層を惹きつけたピックアップトラックだ。
米国を中心に10万台が販売されたが、日本では正規導入されていない。後に1.8Lターボを搭載したモデルが人気を博し、スバルの信頼性の高さを確固たるものにした。現在に至るまでの米国市場での成功の礎となったクルマである。
プリムス・サッポロ(1978年)
サッポロという車名は、ご存知の通り北海道の札幌のこと。1972年の札幌オリンピックに由来するとされている。三菱とクライスラーが提携し、贅沢な装備と経済性の高さを備えたモデルとしてプリムスブランドから発売された。ランバーサポート付きバケットシート、スモークガラス、電動格納式ミラーなど、その仕様は現代の基準に照らし合わせても遜色ないものだ。
その上、約17km/hの低燃費と、ドライバーを楽しませるパフォーマンスを実現していた。こうして7万台程度が売れたにも関わらず、なぜ忘れ去られてしまったのだろう? それは、三菱とクライスラーの関係が変わり、三菱がコンクエスト(日本名:スタリオン)を販売し始めたからだ。
マイダス・ブロンズ(1978年)
英国のマイダスは、手軽なスポーツカーメーカーとして世界の頂点を目指すことも可能だったはずだ。しかし、1989年に発生した工場火災により、高い評価を得ながらも1989年に解散してしまった。
1978年に発売されたブロンズは、グラスファイバー・モノコックボディを採用し、同構造で初めて当時の衝突テストをクリアした。リチャード・オークスによる端正なスタイリングとゴードン・マレーによるエアロダイナミクス・デザインを採用し、後続のゴールドも登場。火災で金型が焼失したのは、販売が軌道に乗り始めたころであった。ブロンズ、ゴールド合わせて500台が生産され、その画期的なデザインは徐々に認知されつつある。