マツダ6(アテンザ)、誕生から20年! SUV時代に進化を続けるセダン/ワゴン その歩みを振り返る

公開 : 2022.12.09 12:03  更新 : 2022.12.09 17:25

20周年を迎えた「マツダ6(アテンザ)」。何代目が好きですか? グローバルの累計販売が390万台を超えるこのモデル。初代、2代目を振り返りましょう。

アテンザからマツダ6

執筆:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)

12月9日。マツダが、上級モデルの「マツダ6セダン」「マツダ6ワゴン」を商品改良した。

前身のアテンザが誕生してから20周年を記念した特別仕様車「マツダ6 20thアニバーサリーエディション」の登場や、新色「アーティザンレッドプレミアムメタリック」の導入がトピックだ。

手前が20周年を記念した新たな特別仕様車「マツダ6セダンXD 20thアニバーサリーエディション(アーティザンレッドプレミアムメタリック)」。
手前が20周年を記念した新たな特別仕様車「マツダ6セダンXD 20thアニバーサリーエディション(アーティザンレッドプレミアムメタリック)」。    前田惠介

今回の改良では、ディーゼル・ユニットの出力アップ/中間トルク向上やスロットル/ステアリングの操作特性が進化しているという。これについては、別の記事で紹介しよう。

そんなマツダ6の前身であるアテンザは、初代が2002年5月に発表された。なお、輸出仕様のアテンザには初代から「マツダ6」の車名が与えられていた。

グローバルの累計販売は、初代が約199万台。2代目が約72万台、現行型にあたる3代目は約125万台を記録している。本記事では、その20年の歩みを振り返ってみたい。

初代アテンザ 人間中心の礎

初代アテンザは、それまでマツダの中核モデルであったカペラの後継モデルとして誕生した。

また、当時マツダがクルマづくりのスローガンとして挙げていた「Zoom-Zoom」の第一弾商品でもある。

初代アテンザ
初代アテンザ    前田惠介

誰もが気持ち良く楽しめる走りと、肌で感じるゆとりや使いやすさ、随所に当時の人間工学を応用するなど、現在のマツダが掲げる“人間中心”の礎となった発想・技術を投入した1台。ミディアムクラスの新たなグローバルスタンダードを追求したクルマだった。

ボディ形状は、4ドアセダン、一見セダン風の5ドアハッチバック(名称はスポーツ)、そしてワゴン(名称はスポーツワゴン)の3タイプがラインナップされていた。

2代目は高速ツアラーを標榜

2008年、アテンザは2代目にフルモデルチェンジ。

「Zoom-Zoomのさらなる進化」の象徴として、最高の高速ロングツアラーを目指し、初代を正常進化させて登場した。

2代目アテンザ
2代目アテンザ    前田惠介

ボディラインナップも先代と同じ3タイプを設定。スタイリングと多彩なパッケージングを両立していた。また、この2代目では北米専用車も投入された。

そして2012年、アテンザは3代目にフルモデルチェンジ。

2011年の東京モーターショーで世界初公開されたコンセプトモデル「TAKERI(雄)」を具現化したフラッグシップモデルとなったのである。

五感のすべてが調和し、乗るたびに楽しさが深まる「人馬一体」の走りを目指し、匠の技に支えられた信頼性と内外装の仕上がりも特徴的だった。ボディ形状は4ドアセダンとワゴンのみになる。

2019年のマイナーチェンジ時に、グローバルな統一名称を採用して、日本仕様も「マツダ6」に変更。同様に、デミオマツダ2、アクセラはマツダ3となった。

初代の登場から400万台に迫る世界販売を記録しているアテンザ/マツダ6。各国で約260の賞を獲得してきたモデルが、SUV全盛の時代にどのような存在感を示すか、今後も注目していきたい。

記事に関わった人々

  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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