メルセデスAMG 新型レーシングカー「GT2」発表 史上最強の4.0L V8エンジン搭載車

公開 : 2022.12.09 19:05  更新 : 2022.12.10 00:05

メルセデスAMGは、カスタマーレースに向けた新型レーシングカー「GT2」を発表しました。メルセデス史上最もパワフルな最高出力707psの4.0L V8を搭載。経験の浅いドライバーでも制御しやすいとのことです。

メルセデス史上最強のレーシングカー

メルセデスAMGは、新型のレーシングカー「GT2」を公開した。市販のAMG GTをベースとしており、同社の歴史上、最もパワフルなカスタマーレーシングカーとなっている。

パワートレインは、GT4などでおなじみの4.0LツインターボV8エンジンと6速シーケンシャルトランスミッションを搭載。最高出力707psと最大トルクと81.5kg-mを発生させる。

メルセデスAMG GT2
メルセデスAMG GT2    メルセデスAMG

その他、ロックディファレンシャル、調整可能なショックアブソーバー、アンチロールバー、6ピストンブレーキキャリパー(リアは4ポット)、マルチアジャスタブル・アンチロックブレーキが装備されている。

車重はエアコン付きで1400kgを切り、1350kgのアウディR8 LMS GT2よりわずかに重くなったものの、競争力を保っている。

メルセデスは、「毎週末レースをしないジェントルマン・ドライバーたちが、この巨大なパワーを常に安全な方法でコントロールできるようにすること」を目指したのだという。

アマチュアでも制御しやすいハンドリングを実現するためには、エアロダイナミクスが重要な役割を果たす。スワンネック型のリアウイングは幅広い角度に調整可能で、フロントウイングには空気の流れを改善するために大きな通気孔が新たに設けられた。

コックピットは人間工学を考慮して開発され、経験の浅いドライバーにも可能な限り使いやすく、直感的に操作できるように配慮されているという。マルチファンクション・ステアリングホイールは、レーシング用ステアリングホイールのスペシャリストであるキューブ・コントロールズと共同開発されたもの。

新型GT2は、2023年のモータースポーツシーズン開幕に向け、ドイツ・アファルターバッハに拠点を置くレーシングチームHWAの協力により、販売開始に先駆け複数のサーキットでテストを行う予定。

価格は発表されていないが、競合車と同様に40万ポンド(約6600万円)前後からになると予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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