まだまだ人気 フォルクスワーゲンup! GTI 英国販売を一時停止 受注残のため

公開 : 2023.01.09 19:05

フォルクスワーゲンは、英国向けのup! GTIの販売を一時的に停止しています。需要が予想を上回ったことによる受注残の対応が理由ですが、販売再開時期は定まっていません。

需要に追いつかず? 再開時期は未定

フォルクスワーゲンは、英国向けのup! GTIの受注数が上限に達したため、販売を停止している。販売再開の目処は立っていない。

2018年に発売されたup! GTIは、2019年半ばに新しい排出ガス規制への準拠を目的としたマイナーチェンジを受けたのち、生産終了がアナウンスされた。しかし、英国では2020から受注を再開していた。

フォルクスワーゲンup! GTI(英国仕様)
フォルクスワーゲンup! GTI(英国仕様)

今回は需要が予想を上回ったため、3ドア/5ドアのup! GTIの受注を停止。英国価格は3ドアモデルで1万7950ポンド(約290万円)からだが、在庫分のみの対応となっている。なお、GTIではない標準仕様のup!は、現在も注文することができる。

フォルクスワーゲンの広報担当者は、AUTOCARに対し次のように語った。

「当社の優先事項は、このモデル(GTI)で顧客の期待と受注残を管理することです。フォルクスワーゲンはモデルレンジを継続的に評価しており、up!に関連する発表は予定されていません」

フォルクスワーゲンはup! GTIの販売再開について、具体的な時期を明言しなかった。しかし、人気車種であることに変わりはないため、同社は「2023年にもその人気が続くことを楽しみにしている」と述べている。

up!は現在、スロバキアのブラティスラバ工場で生産されている。

フォルクスワーゲン・グループで最近販売停止になったのは、このモデルだけではない。兄弟ブランドのスコダは先月、PHEVのスコダ・オクタビアを一時的に受注停止としたが、これも受注残が理由だった。

up!の兄貴分にあたるフォルクスワーゲン・ポロも、理由は異なるが、販売終了の危機に直面している。同社のトーマス・シェーファーCEOは最近、次期排出ガス規制ユーロ7によって車両生産コストが5000ユーロ(70万円)増える可能性があると述べた。そうなれば、小型車の利幅はますます厳しくなるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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