カスタムカー文化を支えるトーヨータイヤ 東京オートサロン2023の注目アイテムは?

公開 : 2023.01.15 17:50  更新 : 2023.01.15 17:50

東京オートサロン2023のトーヨータイヤ・ブースをレポート。ケン・ブロックさんのEVマシンや、最新タイヤ3種が披露されました。

ケン・ブロックのEVマシン登場

著名なラリードライバーで、スタントドライバーとしても世界中のクルマ好きを愉しませてきたケン・ブロック氏が新年早々にスノーモービルの事故によって急逝した。享年55歳。

神業テクニックを駆使し、超絶ドリフトや極限のヒルクライムを行う大人気動画の「GYMKHANA(ジムカーナ)」シリーズは、総再生回数が10億回以上にもなっており、モータースポーツの醍醐味をクルマ好きだけでなく、数多くの人々にも伝えてきたケン・ブロック氏の訃報を悼む声がいまだ後を絶たない状態だ。

ケン・ブロック氏が最新作で駆ったアウディS1 eトロン・クワトロ・フーニトロン。トーヨータイヤのプロクセスR888Rを履く。
ケン・ブロック氏が最新作で駆ったアウディS1 eトロン・クワトロ・フーニトロン。トーヨータイヤのプロクセスR888Rを履く。    高桑秀典

東京オートサロン2023のトーヨータイヤ・ブースに展示された「アウディS1フーニトロン」は、最新映像作品の「ELECTRIKHANA High Stakes Playground Las Vegas」でケン・ブロック氏が操った特別仕様レーシングEVで、不慮の事故で急逝しなければ、このEVモンスターと一緒に来日し、トークショーなどを行う予定であった。

「ELECTRIKHANA High Stakes Playground Las Vegas」は公開から約1か月で500万回再生に達したので、幕張メッセでケン・ブロック氏に会えるのを愉しみにしていたファンが多いと思う。

圧巻の走り 支えたトーヨータイヤ

“S1”という車名が示すように、アウディS1フーニトロンは80年代に活躍した伝説のラリーマシンである「アウディ・スポーツ・クワトロS1」をオマージュしたEVモンスターで、2つのモーターと4つの専用バッテリーを搭載した電動4輪駆動システムを採用している。ベースとなったのはアウディ・eトロンGTだ。

パワーユニットとしてAudi Sport FormulaE S5を前後に搭載し、245/40R18 97Yサイズのトーヨータイヤ・プロクセスR888Rに伝達されるトルクはシステム合計で6000Nmにもなるという。ケン・ブロック氏の圧巻のパフォーマンスを支えたサスペンションは、Rallye2 Style-Tarmacだ。

プレスカンファレンスに登壇した清水隆史 社長。
プレスカンファレンスに登壇した清水隆史 社長。    トーヨータイヤ

なお、トーヨータイヤは2016年にケン・ブロック氏および同氏が所属するアメリカのHoonigan Racing Divisionとパートナーシップ契約を結び、ケン・ブロック氏がフラッグシップタイヤである「プロクセス」のブランドアンバサダーとして就任。

その後、ケン・ブロック氏がグローバルブランドアンバサダーとしてトーヨータイヤ・ブランドが持つ世界観を表現し、トーヨータイヤ側はさまざまな企画において同氏のパフォーマンスを支え続けてきた。

東京オートサロンの初日に登壇した同社 清水社長は、プレスカンファレンスの冒頭、いまは亡き友人へ「まだ走ったことのない道でも果敢に挑んでいくケン・ブロックの姿に、われわれは常に共感と尊敬心をいだき、そしてパートナーであることを誇りとしてきました」とメッセージを発表した。

エクストリームスポーツの地位向上にも大きく貢献したケン・ブロック氏は、これからもクルマ好きのヒーローだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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