英国の自動車・二輪車メーカーまとめ 後編 個性が強すぎる全106社を総ざらい

公開 : 2023.01.21 19:05

英国に拠点を置く自動車・二輪車メーカー全106社を総ざらい。世界最小のクルマ、自宅で組み立てるスポーツカー、未来的な水素バスに超高級車など、個性豊かな英国の自動車業界。その裾野の広さには驚かされます。

オプターレ

オプターレは、英国の都市を旅する人なら誰でも知っているような1階建てまたは2階建てバスを製造している。リーズに拠点を置く同社は、ディーゼルまたは電気駆動のバスを製造する傍ら、水素燃料電池バスも開発中だ。

2012年には製造累計1万台を達成し、英国内外のさまざまな事業者にバスを販売している。現在は、世界最大級の商用車メーカーであるアショク・レイランドの傘下に入っている。

オプターレ
オプターレ

オーヴィック

オーヴィックは、軍用車や特殊車両の業界以外ではあまり知られていない会社だ。主に警備・警察・テロ対策用の装甲車など、さまざまな用途に対応する四輪・六輪駆動のプラットフォームを提供するメーカーである。また、消防署や公共事業者向けのオフロード車も用意されている。

クロスウェイとオーバーロードという2つのモデルには、2.2L、2.5L、3.2Lのターボディーゼル、そして最高出力500psの5.0L V8など、さまざまなフォード製エンジンが搭載されている。車両はすべて顧客の希望に合わせた仕様で製造される。

オーヴィック
オーヴィック

ピール・エンジニアリング

ピールは、P50を世界最小のクルマを自負している。1人乗りでボディはプラスチック製、電気モーターもしくは49ccと124ccのガソリンエンジンを選べる。その姿を見れば、「最小」の言葉にも説得力を感じるだろう。価格はEV仕様で1万1495ポンド(約180万円)からだが、1960年代に製造されたオリジナルのP50はもっと高く、文字通り桁違いの値段がつくこともあるという。

ピールはロンドン工場でP50のオープントップモデルのほか、現代版のトライデントも生産している。トライデントはP50よりも若干大きな三輪車で、大人1人と子供、または荷物を乗せるために1960年代に開発された。現代版トライデントでは、最高速度90km/hの四輪EV仕様も選ぶことができる。

ピール・エンジニアリング
ピール・エンジニアリング

ペンブルトン

三輪車は人を選ぶ乗り物だが、好きな人にはたまらないのがペンブルトンだ。キダーミンスターを拠点とする同社は、シトロエン2CVをベースに、モトグッツィのVツインエンジンを搭載したVスポーツという高性能の三輪車を販売している。

Vスポーツの重量はわずか298kgで、1トンあたり177psというパワーウェイトレシオを実現。0-100km/h加速を6.5秒で駆け抜けることができる。スーパースポーツ・モデルは約100台、ブルックランズ・モデルは280台が製造された。Vスポーツの価格は2万8794ポンド(約450万円)から。

ペンブルトン
ペンブルトン

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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