世界がシビれる電動スポーツカー 10選 運転して楽しいEVドライバーズカーは?

公開 : 2023.02.17 18:05

地球上で最も速い部類に入るクルマは、今や電気を動力源としています。現時点でドライバーズカーとして優れているもの、そして期待されているものを10車種紹介します。

電動化で大きく変わったスポーツカー市場

電動化による「変化」を最も強く表しているのがスポーツカーだ。従来はガソリンを大量に消費し、アドレナリンを放出するようなマシンが主流だが、この市場の一角では無鉛ガソリンよりもリチウムイオンを好むモデルがますます増えている。

この新しいパワーユニットは、内燃エンジンが夢見るようなパワーとパフォーマンスを実現するだけでなく、「ハイパフォーマンスカー」の定義も広げている。そのため、今回は、伝統的な低車高のスポーツモデルから、曲線美のあるクーペ、大陸を突き進むグランドツアラー、さらには奇抜なSUVまで、幅広いジャンルを取り上げている。

ドライバーズカーとして最高のEVを10台紹介していく。
ドライバーズカーとして最高のEVを10台紹介していく。

もともとドライバーズカーを得意とするメーカーのクルマもあれば、普段は地味なブランドのクルマもあり、EV革命がその競争の場を均質化していることは間違いない。しかし、見た目はバラバラでも、ドライバーを楽しませようという意図を感じさせる点では共通している。

また、EV市場自体がとてもハイペースな世界で、常に新製品が生まれてきている。そのため、ここで紹介するクルマの中には、今日にでもショールームから持ち帰れるものもあれば、カタログに書かれただけのものもある。一部のモデルは、サプライチェーンの問題や開発の都合により、もう少し待たねばならない。とはいえ、この10台は今のところ、AUTOCAR英国編集部お気に入りの完全電動ドライバーズカーである。

1. ポルシェタイカン

ポルシェがEV市場に参入したとき、それがたとえ待ち望まれた参入でなかったとしても、ブランドの名に恥じないインパクトを与えることに成功した。

タイカンは従来の意味でのスポーツカーではなく、4ドアのグランドツアラーであり、既存のパナメーラよりもわずかに小さい。タイカンは、繊細なボディコントロール、稀に見るバランス、見事に調整された操作系、そして手に取るようにわかるステアリングの正確さを持っている。エアサスペンションによる乗り心地の良さも魅力をさらに高めており、それが英国編集部の徹底的なロードテストの結果、最高評価の5つ星を与えることになった大きな要因である。

1. ポルシェ・タイカン
1. ポルシェ・タイカン

実際、目隠しをしてノイズキャンセリングヘッドホンをつけて運転したとしても、「ポルシェ」であることは即座に分かるはずだ。ステアリングの重さや感触から、不気味なほどの俊敏性、そして丁寧に調整されたダンピングまで、タイカンはツッフェンハウゼンの血を引いていることを自ら証明しているのだ。

現在、いくつか仕様が用意されているが、ポルシェのDNAは、エントリーモデルにもかかわらずスーパーカー級の加速力を持つ4S(最高出力530ps)でも明らかだ。最高峰のターボSは最高出力761ps、価格にして約14万ポンド(約2200万円)で、0-97km/h加速2.6秒というタイムを考慮すると、実世界で最も速いクルマの1つであることは間違いないだろう。さらに、タイカンのレシピに「ワゴン」と「オフロード」の風味を加えたスポーツツーリスモとクロスツーリスモもある。

しかし、英国編集部がお金を出すなら最高出力598psのGTSを選びたい。このモデルは、走り好きのドライバーを喜ばせるように設定されたサスペンションと十分すぎるほどの推進力を両方備えている。また、1回の充電で480km走れるため、より長い時間楽しむことができるのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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