一度は乗りたい極上のスポーツカー 10選 運転にワクワクを求める大人へ

公開 : 2023.02.25 18:05

AUTOCAR英国編集部が選ぶ「最高のスポーツカー」を10台紹介します。胸に迫る加速と高揚感のあるハンドリングを実現し、サーキットだけでなく公道でも活躍するオールラウンダーです。

2023年版 最高のスポーツカー

運転にワクワク感やゾクゾク感を求めるなら、スポーツカーが最適だ。その名が示すように、モータースポーツにおけるレーシングカーのスピードと興奮を日常的に味わうために開発されたもので、乗用車と同じくらい歴史のあるジャンルである。数十年の時を経て、スポーツカーはレースとの直接的なつながりを捨て、優秀なオールラウンダーとして成熟してきたが、ドライバーを走りの中心に置くという使命は変わらない。

もちろん、時代の流れによってスポーツカーの定義が広がり、小型のホットハッチからサーキット専用車まで、あらゆるものが「スポーツカー」の旗印の下にまとめられている。しかし、今回は、胸に迫る加速と高揚感のあるハンドリングを実現し、サーキットだけでなく公道でも活躍するハイパフォーマンスモデルに限定して紹介する。また、乗車定員は限定せず、性能を重視して選んだ。6万ポンド(約950万円)から12万ポンド(約1900万円)という価格も、いわば「大人向け」であることを物語っている。

現在販売されているスポーツカーから、高揚感とスリルを味わえる極上の10台を紹介。
現在販売されているスポーツカーから、高揚感とスリルを味わえる極上の10台を紹介。

しかし、フロントエンジン、リアエンジン、ミドシップ、後輪駆動、四輪駆動など、バラエティに富んでいるのも事実だ。排気量や気筒数も同様である(後者は多ければ多いほどよいが)。それでは、現在販売されている最高のスポーツカーをご賞味あれ。

1. ポルシェ911

ポルシェ911の最新世代である「992」のモデルラインは、2019年の登場以来、かなり充実してきた。最高出力385psのカレラとカレラT、そして450psのカレラSと480psのカレラGTSがあり、いずれもフラット6ターボエンジンを搭載する。ボディスタイルはクーペ、クロストップのカブリオレ、タルガ、駆動方式は後輪または四輪、トランスミッションは8速デュアルクラッチPDKと7速MTが設定されている。さらに上位モデルとしてGT3、GT3 RS、ターボ、ターボSがあり、これらはスーパースポーツカーとして別の機会に紹介したい。

AUTOCAR英国編集部は、911のバリエーションをほぼすべてテストしてきたが、嫌いになるようなものにはまだ出会っていない。8代目の現行モデルはかつてないほど洗練された高級車になったとはいえ、先代の991型と同様に素晴らしいドライバーズカーであり、むしろライバルをさらに引き離す構えを見せているのである。しかし、新しく登場したTは、スピード感、落ち着き、使い勝手の良さなどオリジナルに最も近いスピリットを持ち、多くの賞賛を浴びている。7速MTは特に好ましいが、PDKも正確な制御と使いやすさを難なく両立させている。

1. ポルシェ911
1. ポルシェ911

全長と全幅が拡大した992型は、かつて911の「ワイドボディ」と呼ばれたシェルを採用し(アルミニウムの多用により軽量化)、四輪操舵(4WS)がオプションとして設定され、前後異幅のホイールとタイヤが標準となった。

より純粋な後輪駆動の機械的レイアウトにこだわる理由もこれまでと同様にあるが、フロントアクスルのトレッドが拡大され、ステアリングレシオがクイックになったことで、ハンドリングが非常にシャープになったように感じられる。ターボエンジンは、かつての大排気量ユニットのような質感はないが、非常に本格的な走行性能を発揮する。そして全体として、使い勝手の良さ、丸みを帯びたスポーツ性能、身近で日常的に乗れるという点において、比類なきクルマであることは変わらない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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