走りと見た目、使い勝手の三方良し プジョー3008(P84型) 英国版中古車ガイド 1.2Lでも充分

公開 : 2023.03.06 08:25

ハッチバックの実用性と燃費を、クロスオーバーで叶えた3008。実力派の訴求力を、英編集部が中古車で再確認します。

ハンサムで実用的 走りも好印象な小型SUV

カッコイイ見た目と実用的なインテリアを備え、走りも好印象なファミリーSUVをお探しなら、プジョー3008は理想的な1台になると思う。中古車なら、コストパフォーマンスも申し分ない。

エンジンのラインナップは、英国市場では多彩。3気筒のガソリンターボから、燃費で勝るディーゼルターボまで、複数の出力設定が用意されている。ガソリンエンジンに駆動用モーターを組み合わせた、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)もある。

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

1番控えめな、130psを発揮する1.2L 3気筒ガソリンターボでも、3008のボディを活発に引っ張れる。エネルギッシュに回転し、数字以上にパワフルに感じられるだろう。

1.6L 4気筒ガソリンターボは、165psへパワーアップする。滑らかで動力性能にも余裕が生まれるが、燃費は1.2Lユニットに及ばない。

ディーゼルでは、130psを発揮する1.5L 4気筒ターボと180psの2.0L 4気筒ターボを英国では選べる。1.5Lでもトルクフルで粘り強く回り、速いとは感じないにしろ、定員分の大人を載せても不満はないはず。2.0Lはパワフルだが割高だ。

PHEVは、英国ではハイブリッド225とハイブリッド300の2択。225ps版でもたくましいら、300ps版は驚くほどの加速力を披露する。満充電なら駆動用モーターだけで最長64kmを走れるとプジョーは主張するが、現実的には45km前後と考えていい。

ベースグレードでも標準装備は充実

装備は充実。英国のベースグレードになるアクティブでも、デュアルゾーン・エアコンにリア・パーキングセンサー、衝突被害軽減ブレーキ、ブルートゥース付きデジタルラジオなどが装備される。アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応する。

アリュール・グレードを選べば、インテリアのアンビエント・ライトにフロントのパーキングセンサーを獲得。リア側はバックカメラへアップグレードされ、18インチのアルミホイールで足もとが飾られる。

プジョー3008(P84型/英国仕様)
プジョー3008(P84型/英国仕様)

GTラインでは、LEDヘッドライトとワイヤレス・スマートフォン充電機能が追加。最上級のGTは、アダプティブ・クルーズコントロールにキーレスエントリー、パワー・テールゲート、パノラミックサンルーフ、レザー内装、19インチ・ホイールを得る。

インテリアは上質。ダッシュボードには実際に押せるハードボタンが殆ど残っていないが、スタイリッシュに見えることは間違いない。エアコンの操作系も、インフォテインメント用のタッチモニターへ集約されている。操作性に優れるとはいえないだろう。

メーターパネルは、12.3インチのモニター式。表示内容の変更が可能で、ドライバーが望む情報を映すことができる。

車内空間はクラスをリードするほどの広さではないものの、前後とも充分。フロアがフラットで、リアシート側は足もと空間に余裕がある。荷室容量も平均的な大きさだが、ベビーカーや数個のスーツケースなら問題なく載せられる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ピアソン

    Mark Pearson

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事