さあ発売だ レクサスの命運を握るEV専用車「RZ450e」 価格/スペック/航続距離を解説
公開 : 2023.03.30 13:30
レクサスのEV専用モデル「レクサスRZ」が日本発売。航続距離は494kmで、価格は800万円オーバー。電気自動車オーナーに向けたサービスも始まります。
もくじ
ー佐藤 新社長「次世代BEVをレクサスで」
ー航続距離は494km 電池の劣化対策は?
ーOTAでいつでも最新 デジタルキーも
ー価格・特別仕様車
ーRZ450e スペック
ーEVオーナー専用サービス登場!
佐藤 新社長「次世代BEVをレクサスで」
3月30日、レクサスがバッテリーEV(BEV)専用モデルの「RZ」を発売した。
トヨタは4月1日から佐藤恒治氏が新社長となることは既に発表しているが、佐藤氏の前職は「レクサス」のZLチーフエンジニアだった。
佐藤氏は社長就任を前に「次世代のBEVをレクサス・ブランドで開発していく」というコメントを発していたが、このRZはレクサスBEVの方向性を示す、まさに社長就任を宣言するかのような1台といえるだろう。
RZは、レクサス初のBEV専用モデルとして、電動化技術がもたらすレクサスらしいクルマを感性に訴えかける走りとデザインで体現し、BEVを軸とするブランドへの変革の起点となるモデルだ。
その内外装に関しては、昨年に公開されている。今回は、新たに発表された内容を中心に、レクサスRZの概要を紹介していこう。
航続距離は494km 電池の劣化対策は?
RZは、前後に2基のモーターを搭載する4WDだ。
モーターのパワースペックは、フロントが最高出力150kW(204ps)/最大トルク266Nm、リアが80kW(109ps)/169Nmを発生する。
約494kmの航続可能距離と、レクサスならではの乗り味「レクサス・ドライビング・シグネチャー」を両立するために、ハイブリッド車で培った技術を活用し、専用プラットフォームの良さを最大限に引き出すシステムを開発した。
具体的には、BEV専用の大容量電池(総電力量71.4kWh)や、シリコンカーバイドのパワー半導体素子をインバーターに採用(トヨタ&レクサス初)、そしてHEV開発で培った低損失化技術も織り込むことで、航続可能距離の伸長に貢献している。
電池昇温システムは、電池昇温用電圧ヒーターに加えて、空調用高電圧ヒーターを活用することで、従来のシステムと比較して、多くの熱を電池に供給する。
さらに、電池制御技術の向上により世界トップクラスの電池容量維持率(試算値だが10年後で90%以上)の確保を目標とし、長く安心して乗り続けることを可能にしている。
また、タイマー充電機能を組み合わせることで、走行直後の充電を避けることで電池の劣化を抑制。充電量上限設定機能で満充電を避けることでも電池の劣化を抑制できる。
OTAでいつでも最新 デジタルキーも
RZには、レクサスならではの先進技術も、さまざまなものが導入されている。
たとえば、OTAアップデートにより、常に最新のソフトウェアに更新可能で、購入後もクルマに新機能が追加され性能が向上する。最新の運転支援技術を備えた、より安全・安心なクルマに進化するわけだ。
また、ドアのアンラッチ機構はスイッチによる電気制御「eラッチシステム」に置き換えることで、ムダな動きのないスムーズなドア操作と滑らかな操作フィーリングを実現。
さらに、デジタルキー専用のスマホアプリをインストールすることで、この機能を有するクルマに対して、スマホを携帯していれば、画面操作なしでドアのロック/アンロック、クルマの始動ができる。
所有するデジタルキーに対応したクルマが複数ある場合でも、1台のスマートフォンで操作可能だ。
スマホ間でデジタルキーの受け渡しができるから、家族・友人間で離れた場所でクルマの貸し借りも簡単に行える。