最も合理的で優れたステーションワゴン 10選 必要なものがすべて揃った1台

公開 : 2023.04.01 18:25

世界中でSUVが人気を集める中、欧州ではいまだにステーションワゴンに対する需要が高く、実に多様なラインナップから好みに合った1台を探すことができます。今回は実用性や走りの魅力、快適性に優れた車種を紹介します。

多様な欧州ステーションワゴン トップ10

クルマへの偏見がなく、マーケティングに踊らされない合理的な世界では、ステーションワゴンが王者となるだろう。SUVのような多用途性(場合によってはそれ以上)を持ちながら、セダンのようなダイナミクスと高い効率性を備えたステーションワゴンは、まさに「必要なものがすべて揃う」存在だ。

さらに、オフロードをテーマにした車種が増え、ミニバンなど従来のジャンルが縮小傾向にある中で、欧州のステーションワゴンは多様性を保っている。サイズだけでなく、そもそも「ステーションワゴン(エステート)」という定義が柔軟なため、流麗なシューティングブレークから最大容積を重視したスクエアなものまで、あらゆるタイプのマシンが揃っている。

欧州で販売されているステーションワゴンの中から特に優れた10台を紹介。
欧州で販売されているステーションワゴンの中から特に優れた10台を紹介。

また、人や荷物をどのように運ぶかについても、幅広い選択肢がある。快適な乗り心地、燃費の良さ、スーパーカーのようなパフォーマンスとハンドリングなど、欧州にはあらゆる好みと予算に合うステーションワゴンがあるはずだ。中には、これらすべての特徴をうまく組み合わせた車種もある。

北米大陸でよく言われることだが、「広さ」の代用品はないのだ。そのことを念頭に置いて、AUTOCAR英国編集部が選んだ素晴らしいステーションワゴンを紹介する。

1. BMW 5シリーズ・ツーリング

あらゆる分野を幅広くカバーするマシンとして、BMW 5シリーズ・ツーリングの右に出るものはいない。エレガントなスタイル、魅力的な走り、さまざまな用途に対する十分な広さ、そしてBMWがユーザーの利便を熟考したことを示す機能群を備えた、多才なドイツ車である。

560Lのラゲッジ容量は平均的なものだが(PHEVでは430Lに縮小)、荷室の形状はよく、トレードマークである開閉機構付きのリアガラスは、狭い場所でも小さな荷物の積み降ろしを楽にしてくれる。40/20/40の分割式リアシートを畳めば、最大1700Lの大容量になる。さらに、リアアクスルにはエアサスペンションが装備され、重い荷物を積んだときのセルフレベリング機能と、オプションのアダプティブダンパーとの組み合わせにより、快適性を高めている。

1. BMW 5シリーズ・ツーリング
1. BMW 5シリーズ・ツーリング

それでいて、BMWの「Freude am Fahren(駆け抜ける歓び)」というスローガンは、ステーションワゴンでも崩れることはない。5シリーズは、肉厚なステアリング、敏捷性の高さ、表情豊かなハンドリングによって、その大きさや質量をうまく隠している。近年、エンジンのラインナップは縮小され、英国では4気筒のディーゼルエンジンとガソリンエンジン、そして魅力的な直列6気筒の540iのみとなっている。さらに、税制面で有利な530e PHEVも用意されている。高性能のM5はないが、アルピナでは、5シリーズ・ツーリングのトランクいっぱいの資金があれば、繊細かつ過熱感のあるバージョンを選ぶことができる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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