フェラーリ・ローマ・スパイダー日本初お披露目 エレガンスさの極み クーペとの違いは?

公開 : 2023.05.20 12:00

ローマ・スパイダーが早くも日本上陸

3月にモロッコのマラケシュにあるエル・バディ宮殿でワールド・ローンチされた、フェラーリ・ローマ・スパイダーが、日本でも5月18日に披露された。

フェラーリ・ローマは、1950-60年代にローマで流行した自由なライフスタイル「La Dolce Vita」を現代的に再解釈し、2019年に誕生した8気筒フロントエンジン2+2クーペである。

5月18日に日本での初お披露目となったフェラーリ・ローマ・スパイダー。
5月18日に日本での初お披露目となったフェラーリ・ローマ・スパイダー。    上野和秀

ローマ・スパイダーは、クーペが備えるタイムレスなエレガンスさと優れたパフォーマンス、快適性を受け継ぐ、スタイリッシュなオープンモデルとして送り出された。

パワートレインはクーペと共通で3855ccのツインターボV8ユニットは620psを発揮し、0-100km/h加速は3.4秒、最高速度は320km/hとパフォーマンスに変わりはない。

フェラーリにとってフロントエンジンのスパイダーは、1969年にプロトタイプが姿を現した365 GTS/4デイトナ・スパイダー(量産型は1973年まで生産)以来となる。

それ以降、ソフトトップを備えるモデルは8気筒ミッドシップのモンディアルと348スパイダーからF430スパイダーまでに用意されていたが、458からRHT(リトラクタブル・ハードトップ)となり姿を消していた。

ワインを介して生まれたスパイダー

発表の場でフェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長は、ローマ・スパイダーの誕生秘話を語ってくれた。

「ローマ・スパイダーを説明する前にひとつの物語をお伝えしたい。二人の友人といえる同僚である販売部門の責任者であるエンリコ・ガリエラ氏と、デザイン責任者のフラビオ・マンツォーニ氏の話です」

ローマ・スパイダー誕生秘話を語るフェデリコ・パストレッリ フェラーリ・ジャパン社長。
ローマ・スパイダー誕生秘話を語るフェデリコ・パストレッリ フェラーリ・ジャパン社長。    上野和秀

「彼らはよく一緒に飲みながら家族やクルマの話をしていました。ある夜にガリエラ氏が『オープンのローマで走るのはどうか』と持ち掛け、最終的にソフトトップで完璧なクルマを造ろうとなったのです」

「その時のテーブルナプキンに書かれたイメージスケッチから、議論を重ねてローマ・スパイダーが生まれる物語になったのです」

「ローマ・スパイダーは、他のオープンモデルを所有していた方はもちろん、初めてスパイダーに乗ってみたいという人にもお試しいただきたい。家族向けとしてもお薦めです。後席があるので小さなお子さまを乗せられます。そして美しいものが好きな人、クルマの運転が好きな方は、ぜひお乗りください」と述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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