国産EVがギネス世界記録達成 直線加速で「最速」 アスパーク・アウル、年内に納車開始
公開 : 2023.05.25 21:25
日本企業が開発したEVハイパーカー、アスパーク・アウルが英国で2つの世界記録を達成しました。1/8マイルと1/4マイルで最高平均速度を塗り替え、ギネスに認定されました。今年後半より納車を開始予定です。
日本のEVハイパーカー 2つの最高平均速度を記録
日本のアスパークが開発したEV「アウル」が、英国で行われた高速走行テストで2つの世界記録を達成した。
アスパーク・アウルは英ヨークシャー州のエルヴィントン飛行場で開催された自動車レースイベント「ストレートライナーズ(Straightliners)」で、最高平均速度に挑戦した。
まず、1/8マイル(直線200mの発進加速)を平均速度309.02km/h(192.03mph)で走り抜け、続いて1/4マイル(同400m)で平均速度318.85km/h(198.12mph)を記録した。
この2つを英国の記録団体UKTAが確認し、いずれもギネス世界記録に認定された。
ただし、1/4マイルのタイムは、クロアチアのリマック・ネヴェーラが8.582秒で最速記録を保持している。また、ネヴェーラはEVの最高速度記録も保持しており、415km/hに達している。
アスパーク・アウルは、4基の電気モーターから最高出力2012ps、最大トルク204kg-mを発生するが、これはF1マシンの約2倍のパワーである。モーターは最大1万5000rpmで回転し、最高速度は400km/hとされる。1回の充電での航続距離は最大450kmに達するという。
容量64kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載するが、他車のEVハイパーカーよりもはるかに小型で、軽量化を目指している。シャシーをはじめ、多くの部品がカーボンファイバー製で、乾燥重量は1900kgと言われている。
アウルはイタリアのミサノ・ワールド・サーキットでは0-100km/h加速1.72秒を記録し、現時点で公道走行可能な市販車としては「世界最高加速を誇るEV」とされている。
生産台数はわずか50台で、今年の秋に納車が開始される予定だ。