3代目 ポルシェ・パナメーラへ試乗 電動技術ナシでも滑らかで高速! 洗練性との見事な調和

公開 : 2024.08.16 19:05

ダッシュボードはモニターが中心に

見た目での2代目との主な違いは、フロントバンパーやエアインテークなど。フロントフェンダーのラインは、ボンネットより明確に高くもなった。車内は包み込まれるような印象が強く、前方の景色は911へ近づいた。

ダッシュボードは、タッチモニターが中心。エアコンの送風口の調整も、この画面で行う。追加費用で、助手席側にもモニターを仕込むことができる。

ポルシェ・パナメーラ(英国仕様)
ポルシェパナメーラ(英国仕様)

センターコンソール上の操作パネルには、飛び出たボタンが残されている。1つを押すとパネル全体がカチッと動き、少し違和感はあった。それでも、デジタルのインターフェイスに物理的なフィードバックを与える手法として、歓迎できるだろう。

そのパネルの下部には、ボリューム用のノブも。これは間違いなく扱いやすい。スマートフォン用の充電パッドもある。

シフトセレクターはダッシュボード側へ移動し、センターコンソールはかなりシンプル。見る人によっては、インテリアの質感を落としているように感じられるかも。筆者は、さほど気にならなかったが。

試乗車の内装は、ブラックとベージュのツートーンでコーディネートされ、好ましい雰囲気。素材も上質なものばかり。試乗車には、オプションの14ウェイ・コンフォートシートが組まれていた。

リアシートは、2名の大人がゆったり過ごせる。ハードボタン付きの、エアコン用操作パネルも用意されている。高さ方向に低い荷室は、容量が494L。シューティングブレークのスポーツツーリスモは、廃盤になるという。

動力性能と洗練性の素晴らしい調和

新しいパナメーラの英国価格は、8万2500ポンド(約1683万円)から。例によって、望ましいオプションを選ぶと、簡単に2万ポンド(約408万円)ほどは上昇する。試乗車もベースグレードのパナメーラながら、10万4256ポンド(約2127万円)だった。

ライバルは少ないとしても、世代交代でパナメーラが競争力を高めたことは間違いない。価格を考えると、よりドラマチックさは濃くてもいいが、動力性能と洗練性の調和は素晴らしい。毎日を豊かにするスポーツサルーンとして、見事なバランスにある。

ポルシェ・パナメーラ(英国仕様)
ポルシェ・パナメーラ(英国仕様)

ポルシェ・パナメーラ(英国仕様)のスペック

英国価格:8万2500ポンド(約1683万円)
全長:5052mm
全幅:1937mm
全高:1423mm
最高速度:271km/h
0-100km/h加速:5.1秒
燃費:8.8km/L
CO2排出量:251g/km
車両重量:1885kg
パワートレイン:V型6気筒2894cc ツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:354ps/5400-6700rpm
最大トルク:50.9kg-m/1900-4800rpm
ギアボックス:8速デュアルクラッチ・オートマティック(後輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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