「四角い」ボディで大胆イメチェン ヒョンデ・サンタフェ PHEVへ試乗 広大な車内に充実装備

公開 : 2024.09.25 19:05

トップレベルに好印象なインテリア

ボディサイズを活かし、車内は広く開放的。シートは座り心地が良く、内装パネルの多くはソフトタッチ加工済み。実用的で、素材の質感も高く、この価格帯ではトップレベルに印象は良い。

ダッシュボード上には、緩やかにカーブした12.3インチのメーター用モニターと、同サイズのインフォテインメント用タッチモニターが鎮座。表示は鮮明で、操作性も良い。アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応する。

ヒョンデ・サンタフェ 1.6T 253PS プラグイン・ハイブリッド・カリグラフィー(英国仕様)
ヒョンデ・サンタフェ 1.6T 253PS プラグイン・ハイブリッド・カリグラフィー(英国仕様)

実際に押せるハードスイッチが一体になった、エアコンなどのタッチパネルがその下へ据えられ、スマートフォンのワイヤレス充電パッドも備わる。スイッチの一部には機能を任意に割り振れ、エアコンの温度調整も簡単にできる。

助手席側の正面には、大きなグローブボックス。トップグレードでは、紫外線を用いた消毒機能が実装されるという。スマートフォンなどの表面についた細菌を、約10分で死滅させることができるとか。

定員は、5名から7名までの3段階。3列目にも大人が座れる広さがあり、シートの角度調整が可能。USB-Cポートとカップホルダーが用意され、長距離移動でも不満は出にくいはず。

荷室容量は、7シーターのプラグイン・ハイブリッドで621L。3列目を倒せば、985Lに広がる。また、荷室側にも電源ソケットやエアコンの操作パネルが備わる。

2列目と3列目を折りたためば、完全にフラットな巨大空間を生み出せる。筆者の身長は190cmほどあるが、山中での車中泊も問題なくできたほど。

充実装備で高い価格競争力

サンタフェの価格競争力は高い。お手頃グレードのプレミアムでも装備は充実し、大きなタッチモニターの他、アダプティブ・クルーズコントロールにヒーター内蔵ステアリングホイール、パーキングセンサー、パワーテールゲートなどが備わる。

トップグレードのカリグラフィーでは、先述の紫外線消毒機能やナッパレザー・インテリア、ブラック・エクステリアなどが追加される。12インチのヘッドアップ・ディスプレイも得られるが、コストパフォーマンスで考えれば、プレミアムで充分だろう。

ヒョンデ・サンタフェ 1.6T 253PS プラグイン・ハイブリッド・カリグラフィー(英国仕様)
ヒョンデ・サンタフェ 1.6T 253PS プラグイン・ハイブリッド・カリグラフィー(英国仕様)

モダンなデザインと上質なインテリア、プラグイン・ハイブリッドで構成される新しいサンタフェ。これまで以上の訴求力を持つといえる。5万1885ポンド(約986万円)からの英国価格も、それを後押しするものだ。

◯:実用的で広々とした車内 上質な内装素材 素晴らしいデザイン
△:稀に印象が悪化する走り 長いとはいえないEVモードの走行距離

ヒョンデ・サンタフェ 1.6T 253PS プラグイン・ハイブリッド・カリグラフィー(英国仕様)のスペック

英国価格:5万7635ポンド(約1095万円/試乗車)
全長:4830mm
全幅:1900mm
全高:1770mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:9.3秒
燃費:58.8km/L
CO2排出量:38g/km
車両重量:2090kg
パワートレイン:直列4気筒1598cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:252ps(システム総合)
最大トルク:37.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:6速オートマティック(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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