アウディQ6 E-トロン 詳細データテスト 新プラットフォームの高い実力 質感と操作性は1歩後退
公開 : 2024.10.12 20:25
走り ★★★★★★★★☆☆
タイカンの発売時、ポルシェはパフォーマンスを維持できると、断固たる主張を繰り返した。このフィロソフィは明らかに、Q6やマカンに用いられるPPEプラットフォームにも展開されている。テスト車の0−100km/h加速は、バッテリー残量が10%であろうと90%であろうと公称タイムに勝るし、0-193km/h加速タイムにもバラつきはほとんどなかった。
全開ゼロスタートでは、駆動系からのゴツンと衝撃が出て、暴力的に感じられる。しかしながら、そのほかのシチュエーションでそういう様子が見られることはなかった。
中間グレードでデュアルモーターのクワトロ仕様では、Q6のオーバーテイクでのパンチは、最速レベルのEVのような爆発的なものではない。それを望むなら、買うべきはSQ6だ。分別ある電動クロスオーバーを求めているなら、今回のテスト車以上のパフォーマンスなど必要ないだろう。
それ以上に日常使いでインパクトがあるのは、上質なドライバビリティだ。ステアリングホイールに設置されたパドルでは、スロットルオフ時の回生の効き具合を調整でき、フリーの空走状態からかなり強い制動までを使える。
ドライブセレクターを手前に引くと、ワンペダルモードに入る。どのモードでも、減速はスロットルペダルでもブレーキペダルでもスムースにコントロールするのが楽。アダプティブモードもあり、インフォテインメントディスプレイのホームページで簡単に切り替え可能。ほかのシステムと同じく上々に機能するが、どれも100%予想できるものではない。