ポルシェ・タイカン 詳細データテスト 952psへ強化 進化したバッテリー 快適なアクティブサス

公開 : 2024.11.09 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★☆

もっとも上質感のあるタイカンはクロスツーリスモで、スプリングは柔らかく、パフォーマンス志向が薄い。しかしながら、ターボSでも、ワイルドなパフォーマンスを考えるとすばらしく快適なクルマで、これほど速さと優雅さを両立できているクルマはないのではないかと思えるほどだ。

静粛性に関しては、計測方法を多少変更したので、直接的な比較はできない。とはいえ、主観的には走行中もラグジュアリーなポジションを正当化できるくらい静かに感じた。113km/Hで66dBAという数値は、メルセデスEクラス並みだ。

高級4ドアとしては、レッグルームはかなりタイト。2+1といったレイアウトのシートそのものは快適だ。
高級4ドアとしては、レッグルームはかなりタイト。2+1といったレイアウトのシートそのものは快適だ。

新採用のアクティブサスペンションは、われわれとしては選ぶ価値ありだと思う。プライマリーライドばかりでなく、路面の穴やスピードバンプの衝撃も改善する。スピードバンプの手前では減速し、それからスロットルを穏やかに踏んでノーズを持ち上げて乗り上げることを習慣的にしているドライバーもいるだろうが、アクティブサスペンションはいつもその代わりを務めてくれるわけだ。

結果、このタイカンはスーパーカー並みに速いいっぽうで、GTカーとしての役割も十分に果たす。延長された航続距離も考えればなおさらだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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