新旧ブガッティ対決 ドイツ産ヴェイロン vs イタリア産EB110 回顧録

公開 : 2019.01.05 07:10

希少性で勝るEB110

ブガッティは4年間かけて、ヴェイロンの販売予定数である300台の半数以上をフランス北東部に位置するモルスハイムですでに製造している。逆に言えば、このクルマは現在でも新車が入手可能なのである。とはいえ現状では150台程度しか流通していないのだから中古の個体は欧州でも非常に希少であり、「応談」以外のプライスタグにはお目にかかったことがない。聞くところによると、邦貨換算で1億2000万円以上が相場らしい。

かたやEB100はヴェイロンが正式発表された1995年に、イタリアのモデナ近郊のカンポガリアーノで最後の1台が製造されている。それが通算何台目なのかは定かではないが、ヴェイロンが完売していない現時点でさえ、EB110が希少性で上回っているのは確実だ。

なにしろEB110 GTの製造台数は95台しかなく、SSについては18台から多くとも31台しか日の目を見ていないのもわかっている。また、1995年にブガッティ・アウトモビリが倒産してからも、製造機械と部品を買い取ったダウアーというドイツの会社が製造途中のSSを完成させて販売しているが、その数はわずか6台にすぎない。

つまり、どう多めに見積もってもEB110は150台程度しか存在しないのだ。ちなみに、残るパーツはそののちに、さらに過激なイタリアン・スーパーカー、エドニス(次ページのコラム参照)のベースとなっている。

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