サードパーティ製パーツの真実 性能は純正以上? DIYもコストダウンのカギ
公開 : 2019.11.17 18:50
将来も安泰?
その他にも小さな木箱の中には、eBayやアマゾン、さらにはオーナー同士のフォーラムのリンクページからX8Rに辿り着いた英国と大陸欧州の顧客向けに集められ発送を待つ部品が入っている。
さらに社内に置かれているボックスにはさまざまな自動車メーカーの名が書かれている。フォルクスワーゲン・ビートル用ドアハンドルやメルセデス・ベンツのギアレバーブッシュ、トヨタ・プリウスのトランク用リリースパーツの強化部品や、BMW用スワールフラップとDISAバルブ、VANOS向け修理キットといったものだ。
そして、最新部品のひとつがシトロエンC4のグローブボックス用ヒンジの修理パーツだ。
「必ず破損しますが、eBayではバスタブ用のプラグを使った修理部品が販売されています。確かに機能上問題はありませんが、もっと良い方法があると考えたのです」と、マニングスは言う。
では、X8Rの将来はどうなるだろう?
「EVでは不具合が少なくなるのではないかと少し心配していました」と、彼は話す。「ですが、いまではEVにも問題を抱えたモデルもあるということが分かったので、これからも多くの需要があると考えています。確かにエンジンは無いかも知れませんが、その他の部分にはコストを絞った不具合パーツが数多く使われているのです」
番外編:DIYがコストを下げる
高額な料金を請求する正規ディーラーにとってはさらに悪いニュースかも知れない。
X8Rでは独立系ガレージや、「少し気の利いた」正規ディーラーにも部品の供給を行っているが、さらに車両オーナーに自らの手で部品の取り付けを行うよう熱心に勧めてもいる。
「われわれの部品の取り付け方法を紹介するためのビデオ作製に何千時間も費やしています」とキーレン・マニングスは言う。
「以前さまざまな部品の製作を考えたことがありますが、アマチュアメカニックにとっては非常に取り付けが困難なものが存在することに気付いたのです。BMW向けのVANOSリペアキットが大多数のひとびとにとって自ら作業が行える限界だと考えています」