【詳細データテスト】メルセデス・ベンツGLB コンパクトな7座SUV Aクラス譲りのハンドリング 静粛性と乗り心地は及第点
公開 : 2020.09.26 11:50
内装 ★★★★★★★★☆☆
AクラスやBクラスに乗り慣れていたら、GLBのインテリアには、慣れ親しんだデザインやレイアウトを数多く発見できるはずだ。そこで時間を過ごす環境としては体裁がよく、とはいえトリムのフィニッシュには、誰もが満足できるとはいえないところがみられる。
調整可能なアンビエントライトは、クールなメタリック調とピアノブラックのパネル表面に上品さをもたらす。また、レザーとスウェード風のシートが、GLBの質感を高めている。
しかしながら、ほかの小型メルセデスと同じく、キャビンの低い位置にはザラついたプラスティックが見つけられる。おそらくは、ほかの部分よりきしみ音も発生しやすいだろう。
ディスカバリー・スポーツのインテリアに、ヴィジュアル的に驚かされるような要素はない。しかし、全体的にはランドローバーらしいソリッドさが感じられる。それは、メルセデスには存在しないものだ。
しかし、そうはいってもGLBのキャビンは、実用性の面からみれば満足のいくものだ。ドライビングポジションのアジャスト性は良好。ステアリングコラムのテレスコピック量は大きく、前席にはふともも裏を支える適切なサポートも備わる。
たしかに、シートそのものは硬い。硬すぎる、と形容したテスターもいる。それにもかかわらず、走行中には胴体もヒップもしっかりとサポートしてくれる。
2列目のベンチシートは、スライドすれば最大760mmのレッグスペースを得られるので、大人が長時間乗っていても苦痛を強いられることはない。ディスカバリー・スポーツの780mmには及ばないが、その差は非難を受けるほど大きなものではない。
このクルマには3列目シートがあるが、2列目がスライドするということは、当然ながら3列目の広さを増すこともできる。もっとも、主に子供用ではあり、タイトな空間は大人が進んで過したいと思わせるものではない。
3列目シート使用時には、荷室の使い勝手は低い。バックパック程度の大きさでも、テールゲートを開ける際に落とさないよう積むのは難しい。しかし、3列目を畳めば500L、2列目まで倒せば1680Lの容量を稼ぎ出すことができる。