ジャガーFペイス 詳細データテスト 内装の質感は大幅に向上 サイズのわりに上質な走り 価格は高め
公開 : 2021.12.11 20:25 更新 : 2021.12.17 16:09
購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆
テスト車の7万3975ポンド(約1036万円)という価格には、正直いってめんくらった。X3 xドライブ30eなら、高額オプションを片っぱしから追加しても6万4490ポンド(約903万円)で収まることを考えれば、このジャガーの値付けを正当化するのは難しい。
たしかに、このP400eのほうが競合するBMWより100psほどパワフルだ。しかし、たいていのユーザーはX3 30eの292psで十分に満足するのではないだろうか。
しかしながら、もっとリーズナブルな金額で手に入れる方法もある。エントリーグレードのSであれば、本体価格は5万5910ポンド(約783万円)で、これなら5000ポンド(約70万円)くらいのオプションを追加しても説得力のある範囲に収まる。
もっとも、それが手頃なプライスといえるかは疑問だ。Fペイスはほしいが、PHEVにこだわりがないというなら、もっとロースペックなパワートレインを選んでもいいだろう。
経済性という点でみても、PHEVは必ずしも最適解ではない。燃費の良し悪しが、ユーザーの使い方に大きく左右されるからだ。EV走行で済ませることが多いのならば、35km/Lを超えるアベレージを出すこともできるだろう。
ところが、充電を切らして長距離を走れば、10km/Lを切りかねない。EVモードとハイブリッドモードを組み合わせて160kmほどを走った際には、バッテリー切れする場面もあったが、平均燃費は16.4km/Lだった。404psのパワーを誇る2.2tのSUVとしては、なかなか優秀な数字ではないだろうか。