フォード・マスタング・マッハE 詳細データテスト 加速も操縦性も注文あり バッテリーに改善の余地

公開 : 2022.05.07 20:25  更新 : 2022.06.21 14:20

購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆

このマスタング・マッハE GTに、フォードは6万6280ポンド(約1027万円)という値付けをした。マーケットを見回すと、BMW i4 M50やテスラモデルYパフォーマンスが数千ポンド安く手に入る。ポルシェタイカンのエントリーグレードは、逆に数千ポンド高い。マスタングの名を冠したモデルとはいえ、大胆、さもなくば無謀ともいえる価格設定だ。

装備内容は過剰なほど充実しており、残価予想も上々で、公称航続距離も悪くない。それでも、現実的に優位性が見出せるとはいえないかもしれない。今回のテストでは、113km/hツーリングでの電費が4.2km/kWhで、長距離移動での航続距離は370km程度と計算される。

残価率の予想はなかなか良好。3年後の値落ち幅は、アウディやBMWの競合モデルより小さいとみられる。
残価率の予想はなかなか良好。3年後の値落ち幅は、アウディやBMWの競合モデルより小さいとみられる。

つい最近テストしたテスラ・モデルYは、バッテリーの実用容量がマッハE GTより15%ほど少ないが、同条件での航続距離は30km程度長い。そうなった主な原因は、300kg重いウェイトにあるとみられる。

マッハEの、ほかのエクステンデッドレンジ仕様と同じく、GTの充電性能は直流150kW対応で、それが可能なインフラさえあれば、10〜80%チャージは30分以内に完了する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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