【詳細データテスト】ポルシェ・カイエン 圧倒的な速さ 車重に負けないグリップ 快適性と装備は不満

公開 : 2022.07.30 20:25  更新 : 2022.08.22 15:06

スペック

レイアウト

カイエンのプラットフォームは、フォルクスワーゲンのMLBエヴォのホイールベースを、それを用いるほかのSUVより短めにしたものだ。センターデフ式ではなく、クラッチ式のアクティブ4WDも同様だ。

V8はフロント縦置きで、その直後に8速トルクコンバーターATを搭載。サスペンションは3気室エアスプリングと、アクティブ制御スタビライザー、四輪操舵を標準装備。前後重量配分は、実測で57:43だった。

エンジン

プラットフォームはフォルクスワーゲングループのSUVと共通だが、ホイールベースはほかのモデルより短め。エアサスペンションとアクティブスタビライザー、四輪操舵を標準装備する。
プラットフォームはフォルクスワーゲングループのSUVと共通だが、ホイールベースはほかのモデルより短め。エアサスペンションとアクティブスタビライザー、四輪操舵を標準装備する。

駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:V型8気筒3996ccツインターボチャージャー、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ86.0×86.0mm
圧縮比:9.7:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:641ps/6000rpm
最大トルク:86.7kg-m/2300-4500rpm
エンジン許容回転数:6800rpm
馬力荷重比:289ps/t
トルク荷重比:39.0kg-m/t
エンジン比出力:160ps/L

ボディ/シャシー

全長:4942mm
ホイールベース:2895mm
オーバーハング(前):1022mm
オーバーハング(後):1025mm

全幅(ミラー含む):2200mm
全幅(両ドア開き):3860mm

全高:1636mm
全高(テールゲート開き):2210mm

足元長さ(前席):最大1080mm
足元長さ(後席):780mm
座面~天井(前席):最大1020mm
座面~天井(後席):920mm

積載容量:549~1464L

構造:アルミ/スティールモノコック
車両重量:2220kg(公称値)/2251kg(実測値)
抗力係数:0.36
ホイール前/後:10.5Jx22/11.5Jx22
タイヤ前/後:285/35 ZR22/315/30 ZR22
ピレリPゼロ・コルサ
スペアタイヤ:スペースセイバー(オプション)

変速機

形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:4.71/10.1 
2速:3.14/15.3 
3速:2.11/22.7 
4速:1.67/28.6 
5速:1.29/37.0    
6速:1.00/47.8 
7速:0.84/56.8 
8速:0.67/71.3 
最終減速比:2.95:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:7.1km/L
ツーリング:9.2km/L
動力性能計測時:4.2km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):4.4km/L
中速(郊外):7.0km/L
高速(高速道路):8.5km/L
超高速:7.9km/L
混合:7.1km/L

燃料タンク容量:90L
現実的な航続距離:637km
CO2排出量:319g/km

サスペンション

前:マルチリンク/エアスプリング、アクティブスタビライザー
後:マルチリンク/エアスプリング、アクティブスタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン、アクティブ四輪操舵
ロック・トゥ・ロック:2.4回転
最小回転直径:11.6m

ブレーキ

前:440mm通気冷却式カーボンセラミックディスク
後:410mm通気冷却式カーボンセラミックディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動式、センターコンソールにスイッチ設置

静粛性

アイドリング:41dBA
全開時(4速):84dBA
48km/h走行時:60dBA
80km/h走行時:65dBA
113km/h走行時:68dBA

安全装備

ABS/ASR/ABD/EDTC/PSM
Euro N CAP:5つ星(2017)
乗員保護性能:成人95%/子供80%
交通弱者保護性能:73%
安全補助装置性能:62%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温18℃
0-30マイル/時(48km/h):1.3秒
0-40(64):1.8秒
0-50(80):2.4秒
0-60(97):3.1秒
0-70(113):4.0秒
0-80(129):5.0秒
0-90(145):6.2秒
0-100(161):7.6秒
0-110(177):9.1秒
0-120(193):11.2秒
0-130(209):13.5秒
0-140(225):16.2秒
0-150(241):19.6秒
0-402m発進加速:11.4秒(到達速度:195.9km/h)
0-1000m発進加速:21.2秒(到達速度:242.7km/h)

ライバルの発進加速

ライバルの発進加速
ランボルギーニウルス(2019年)
テスト条件:乾燥路面/気温13℃
0-30マイル/時(48km/h):1.4秒
0-40(64):1.9秒
0-50(80):2.5秒
0-60(97):3.3秒
0-70(113):4.2秒
0-80(129):5.2秒
0-90(145):6.4秒
0-100(161):7.8秒
0-110(177):9.4秒
0-120(193):11.4秒
0-130(209):13.7秒
0-140(225):16.3秒
0-150(241):19.9秒
0-402m発進加速:11.6秒(到達速度:194.4km/h)
0-1000m発進加速:21.6秒(到達速度:253.1km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):1.8秒(2速)/3.2秒(3速)

30-50(48-80):1.4秒(2速)/2.2秒(3速)/3.0秒(4速)/5.2秒(5速)

40-60(64-97):1.4秒(2速)/1.8秒(3速)/2.3秒(4速)/3.6秒(5速)/6.5秒(6速)/11.7秒(7速)

50-70(80-113):1.8秒(3速)/2.2秒(4速)/3.0秒(5速)/4.8秒(6速)/8.4秒(7速)

60-80(97-129):1.9秒(3速)/2.3秒(4速)/3.0秒(5速)/4.2秒(6速)/6.3秒(7速)/14.7秒(8速)

70-90(113-145):2.1秒(3速)/2.4秒(4速)/3.2秒(5速)/4.2秒(6速)/6.3秒(7速)/11.5秒(8速)

80-100(129-161):2.5秒(4速)/3.3秒(5速)/4.4秒(6速)/5.7秒(7速)/9.3秒(8速)

90-110(145-177):2.9秒(4速)/3.4秒(5速)/4.7秒(6速)/6.1秒(7速)/8.9秒(8速)

100-120(161-193):3.6秒(5速)/5.0秒(6速)/6.6秒(7速)

110-130(177-209):4.1秒(5速)/5.3秒(6速)/7.2秒(7速)

120-140(193-225):4.8秒(5速)/5.9秒(6速)

130-150(209-241):6.0秒(5速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温18℃
30-0マイル/時(48km/h):8.3m
50-0マイル/時(64km/h):22.5m
70-0マイル/時(80km/h):44.3m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.73秒

ライバルの制動距離

ランボルギーニ・ウルス(2019年)
テスト条件:乾燥路面/気温13℃
30-0マイル/時(48km/h):8.1m
50-0マイル/時(64km/h):22.1m
70-0マイル/時(80km/h):43.3m

各ギアの最高速

1速:69.2km/h(6800rpm)
2速:103.0km/h(6800rpm)
3速:154.5km/h(6800rpm)
4速:194.7km/h(6800rpm)
5速:251.1km/h(6800rpm)
6速:299.3km/h(6266rpm)
7速:299.3km/h(5264rpm)
8速(公称値):299.3km/h(4199rpm)

8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1580rpm/1806rpm

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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