BMW i7 詳細データテスト 静粛性と乗り心地は秀逸 4WSの俊敏さは驚異的 航続距離は要改善
公開 : 2023.02.25 20:25 更新 : 2023.03.04 23:07
購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆
英国の直流急速充電ネットワークが拡大するにつれ、11万5000ポンド(約1863万円)級の電動サルーンにはどの程度の航続距離が十分なのか、その判断が難しくなってきた。しかし、覚えておきたいことがある。i7に弱点があるとすれば、それは航続距離だろうということだ。
駆動用バッテリーの実用容量はメルセデス・ベンツEQS 450+より小さく、実測重量は昨年計測したメルセデスAMG EQS 53より重いので、テスト時の平均電費は4.2km/kWhにとどまった。
WLTP混合値に遠く及ばないのはともかくとしても、425kmという現実的な航続距離では、不自由を感じるユーザーも少なくないだろう。半値のEVの能力を大きく上回ることはできない。テスト結果からすると、EQS 450+のほうが80〜120km長く走れる、といったほうがもっとわかりやすいだろう。
しかしこの場合、重要なのは充電のハードルを過大に見積もらないで済むということだ。直流急速充電量の平均値は、それを計測しはじめてから最高値となる148kWを記録した。メルセデスEQEと比較すれば、20kW近いマージンだ。
BMWがいうには、急速充電時のバッテリー冷却制御を再考し、高電力での充電高速化を可能にしたとのこと。それは、計測データに明らかだ。